2018 Fiscal Year Research-status Report
Women Leaders, Career Mobility, and Institutional Changes in Japan, Norway, and the United States
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17K02092
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Research Institution | Kyoto University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
根本 宮美子 京都外国語大学, 国際貢献学部, 教授 (60737617)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 経営 / リーダーシップ / ジェンダー / 資本主義モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度の計画は、一年目に引き続き、3カ国におけるインタビューを本格的に進めることに中することであり、可能な限り、実証データの収集を行い、またその分析を進めるようにした。聞き取りは順調に進んでいるが、3カ国で行うため、各国の休暇や労働時間に対する考え方の違い等もあり、スケージュールの調整が大変困難であり、データ収集の終了とはならなかった。データ収集はやむを得ない事情を除いては、ほとんど全て個人に直接会い、面談して行うようにしている。一番大きな研究実績としては、日本で収集したデータをもとに、外資系企業で管理職あるいは役員として活躍する女性のキャリアパスと経験について論文を執筆し、アメリカ社会学会に提出し8月に発表を行う予定である。また、これまでの調査で得た知見と情報を交えて、日本企業の女性活躍の進展、現在の日本の組織慣行の変化、また企業のあり方の変化が今後どのように家族問題へ影響していくのかについても招待講演や学会で複数の発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初2年目は、本格的なインタビューによるデータ収集を開始し可能な限り進展させることが目的であった。予定していた通り、日本国内ではエグゼクティブ、管理職40人以上から聞き取りを行うことができた。ノルウェーにおいても現在まで20人以上の企業のトップマネジャーおよび役員に聞き取りを行うことができた。アメリカ人についても順調に聞き取りを進めているが、終了して詳細なレベルのデータ分析にまで至るのは来年度までかかると思われる。質的調査ではあるが、データの十分な数の確保を目指して、3カ国合計して100ー200人からのデータを収集したいと考えている。また、データの収集は精力的に進展させたが、単著や論文の執筆を考えて、もう少し海外研究者との意見交換等も学会など積極的に進展させたい。データ分析の遅れから論文執筆についても遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、出来るだけ早くインタビューデータの収集を完了させ、コード化と分析も完了させる。分析結果を国ごとに比較し、各国ごとに浮かび上がるテーマをもとに論文を執筆し投稿する予定である。その後、速やかに単著の執筆を開始する。具体的には、キャリアパスの観点からおよび組織論の観点から各国データを分析し、American Sociological ReviewおよびGender & Society といった学術誌への投稿を計画している。さらに、講演などのイベントを通してより一層の女性リーダーの日本およびアメリカ、ノルウェーにおける知見の拡散にも貢献したいと考える。
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Causes of Carryover |
聞き取りデータの書き起こしと分析を翌年にしたため。
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