2017 Fiscal Year Research-status Report
The influence of global tourism industries on regional development: an analysis of cruise tourism
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17K02112
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
フンク カロリン 広島大学, 総合科学研究科, 教授 (70271400)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | クルーズ / ドイツ / 日本 / 国際観光 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.文献調査:日本語、英語、ドイツ語の文献・資料を収集し、クルーズ観光とマス・ツーリズムに関連する論点を整理した(フンク)。また、ウォーターフロント開発と観光やレジャーの関連に注目し、都市空間の商品化、観光化の過程に注目した研究をまとめた(フンク、ハイン)。文献から、クルーズ寄港による影響を計る基準や指標を検討した。 2.事例地域の選定:すでにクルーズ観光の重要性が高い事例地域をまず日本で設定した。日本では申請者が2年間クルーズ観光の分析を重ねてきた広島市、そして申請者も海外研究協力者も以前都市の発展と震災の影響について研究を行った神戸市,地方港としては境港を設定した。 3.日本とドイツにおけるクルーズ観光の現状と各港の影響圏についての調査:文献、報道資料、行政資料、旅行会社の情報などから日本とドイツにおけるクルーズ観光の発展と現状をまとめた。 4.事例地域についての現地調査(2回):クルーズ寄港とその影響圏に関連するステークホルダーとその利害関係を分析するため、境港(2017年9月21-22日、フンクと院生2名)と神戸市(2017年11月28-29日,フンク,ハイン,院生1名)で聞き取り調査を行なった。その対象は都市計画、港管理、観光推進関連の行政機関であった。調査ではクルーズ観光による影響、他観光形態との調整、クルーズ観光に対応した港、都市景観の整備について伺い,資料を収集した。 5.クルーズの国際研究の枠組みについての研究会:代表者フンクが2017年9月にデルフト工科大学を訪れ,ハイン他の研究者と院生でクルーズに関する研究会を開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
全体的に予定通りに進んでいるが,GISの分析ができる人材を確保することに苦労している。
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Strategy for Future Research Activity |
1.先行研究等に準拠したクルーズ観光とその影響についての論点の検討 2.事例地域についての現地調査:同じ内容で調査を続ける上、ステークホルダーのネットワークも検討する。調査場所:ハムブルク市(ハイン、フンク)、ヴァルネミュンデ(フンク)、広島市(フンク)、境港(行政以外の聞き取り調査)(9月1泊2日),鹿児島市,奄美大島(9月)(フンク)。発生する旅費:国内(境港市1泊2日,鹿児島市他3泊4日,フンクとインタビュー・資料収集を補佐する大学院生1名)、国際(ドイツ1度2週間,フンク)現地調査の結果に基づき、ステークホルダーのネットワーク内の権力関係を視野に入れたアクター・ネットワーク分析を行う。 3.理論的まとめ:クルーズ観光の目的地への影響を計るための枠組みを設定し、クルーズ観光の持続性を計るための適切な指標を検討する。 4. 研究発表:国際地理学会IGUカナダ大会(ケベック8月5-10日);国内:観光研究学会,1首都圏;日本地理科学学会,広島県6月2日。発生する旅費:カナダ(ケベック)6泊7日,東京1泊2日
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Causes of Carryover |
理由:カナダで行われる国際学会にての発表,またはドイツでの現地調査を予定しているため,次年度の使用額が最初予定していたよりも大きくなりました。 使用計画:国際地理学会発表(カナダ・ケベック市8月6-10) ドイツでの現地調査(ハムブルク市,Warnemuende市,9月1-10日)
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