2018 Fiscal Year Research-status Report
The influence of global tourism industries on regional development: an analysis of cruise tourism
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17K02112
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
フンク カロリン 広島大学, 総合科学研究科, 教授 (70271400)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | クルーズ / ドイツ / 日本 / 国際観光 / 持続可能な観光 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.文献調査:日本語、英語、ドイツ語の文献・資料を収集し、クルーズ観光とマス・ツーリズムに関連する最新の論点を比較した(フンク)。また、ウォーターフロント開発と観光やレジャーの関連に注目し、都市空間の商品化、観光化の過程に注目した研究の最新展開をまとめた(フンク、ハイン)。クルーズ寄港による影響を計る基準や指標の枠組みを確認した。 2.日本とドイツにおけるクルーズ観光の現状と各港の影響圏についての調査を続けた。文献、報道資料、行政資料、旅行会社の情報などから日本とドイツにおけるクルーズ観光の発展と現状をまとめた。 3.事例地域についての現地調査(2回):クルーズ寄港とその影響圏に関連するステークホルダーとその利害関係を分析するため、日本では調査をさらに地方圏に広げた。鹿児島県(2018年12月18日),大分県,別府市と北九州市(2019年1月8-9日、フンクと院生1名)と宮崎県,日南市(2019年2月12-13日,フンク)で聞き取り調査を行なった。ドイツではヴァルネミュンデとロストック市(フンク,2018年9月4-5日))ハムブルク市(フンク・ハイン,2019年3月20-22日)で調査を行った。調査内容は都市計画、港管理、観光推進関連の行政機関であった。調査ではクルーズ観光による影響、他観光形態との調整、クルーズ観光に対応した港、都市景観の整備について伺い,資料を収集した。 4.広島港において,クルーズ観光客を対象にアンケート調査を行った(3月,2回)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
全体的に予定通りに進んでいるが,GISの分析ができる人材を確保することに苦労している。
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Strategy for Future Research Activity |
1.クルーズ観光は成長が激しい分野なので,先行研究での論点も早く展開されている。そのため引き続き先行研究等に準拠したクルーズ観光とその影響についての論点の検討を行う。 2.事例地域についての現地調査:同じ内容で調査を続ける上、ステークホルダーのネットワークをさらに分析する。調査場所:ハムブルク市(ハイン、フンク)、ヴァルネミュンデまたはキール(フンク)、広島市(フンク)、境港(行政以外の聞き取り調査)(9月1泊2日),奄美大島(9月)(フンク),那覇(フンク)(9月)他。発生する旅費:国内(境港市1泊2日, 奄美大島2泊3日,フンクとインタビュー・資料収集を補佐する大学院生1名)、国際(ドイツ1度2週間,フンク)現地調査の結果に基づき、ステークホルダーの立地分布を分析するとともにネットワーク内の権力関係を視野に入れたアクター・ネットワーク分析を行う。また,クルーズ観光のガバナス方式を比較する。 3.理論的まとめ:クルーズ観光の目的地への影響とクルーズ観光の持続性を計るための枠組みに、聞き取り調査で得た情報を当てはめる。 4. 研究発表:国内:観光研究学会,(12月,沖縄県),日本地理学会(9月,新潟県),日本地理科学学会,広島県6月2日。発生する旅費: 沖縄3泊4日(聞き取り調査と合わせて実施),新潟2泊3日
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Causes of Carryover |
海外(ドイツ)での調査を引き続き行うために(2019年9月)予算を必要とする。 国内のクルーズ利用者アンケートも引き続き行う予定であるため,調査スタッフの謝金が必要である。
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