2019 Fiscal Year Annual Research Report
Research on Information searching behavior of British, French and German tourists to Japan in case of Contents Tourism
Project/Area Number |
17K02123
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Research Institution | Seijo University |
Principal Investigator |
中川 正悦郎 成城大学, 経済学部, 准教授 (20755839)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川又 啓子 青山学院大学, 総合文化政策学部, 教授 (00306854)
田嶋 規雄 拓殖大学, 商学部, 教授 (20328008)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | インバウンド / 消費者情報探索 / クールジャパン / マーケティング / コンテンツツーリズム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では欧州の潜在的旅行者の情報探索行動に注目し、彼らが日本のポップカルチャー(JPC)に関連する情報を探索する際に、どのような情報源の利用パターンが見られ、いかなる要因によりそのパターンが規定されるのかを明らかにすることを目的としている。 2019年度は、本研究が対象とする英独仏の中でもフランスにおいて実地調査を実施した。具体的には、フランスのパリで開催される日本関連イベントのJapan Expoにおいて、来場者を対象とする調査を実施した。また、イギリスを対象とするオンライン調査も実施した。これらの調査により、潜在的旅行者のJPCに対する情報探索行動の実態を明らかにするための追加的データを取得することができた。これまでに得られたデータと併せて分析したところ、英独仏いずれの国でも潜在的旅行者がJPCに関する情報を探索する際にはオンライン上の情報源が積極的に活用されている傾向が示された。また、オフラインの情報源の中ではイベントが高く評価される傾向が見られ、特にフランスではその傾向が顕著であった。 また、英仏におけるオンライン調査の分析結果から、JPCに対する情報探索の際の情報源選択を規定する要因としては各情報源の情報の質に関する評価が重要な影響を及ぼしていることが示された。情報の質の中でもイギリスでは情報の有益さが重要な影響を及ぼす一方で、フランスでは情報の目的適合性が重要な影響を及ぼしていることが明らかにされ、欧州の中でもJPCに対する情報探索行動の傾向や規定要因に違いが見られることが示された。したがって、訪日インバウンドプロモーションにおいてJPCを効果的に活用するためには、そのコンテンツを現地の言語に翻訳することに加えて、各国の潜在的旅行者の情報探索行動の傾向に適合したメディアを用いて情報発信を行っていくことが重要であることが示唆された。
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Research Products
(4 results)