2021 Fiscal Year Research-status Report
移住者増加による観光業の発展とコミュニティの再編-韓国済州島舊左邑を事例にして
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17K02133
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Research Institution | Hamamatsu Gakuin University |
Principal Investigator |
鄭 玉姫 浜松学院大学, 現代コミュニケーション学部, 准教授 (80742163)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 都市移住者 / 地域コミュニティ / 観光業 / 済州島 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度は、前年度に引き続き、研究対象地の済州島における新住民と旧住民によるコミュニティの仕組みの解明に務めてきた。とくに、韓国本土から移住してきた都市住民(新住民)たちは、済州島の農村地域(移住先)に溶け込もうとする意識が薄いことが分かり、それは集落内において旧住民の生活空間と新住民の生活空間が分離されていることからも確認できる。例えば、新住民は集落からやや離れたところに家屋を新築し、居住空間と商業施設を構えた建物を所有している。このような現状を踏まえると、新住民と旧住民によるコミュニティはなかなか築きにくい状況になっているといえよう。 一方、移住者の増加にともなう農村地域の観光地化という地域変容プロセスの検討においては、旧住民と新住民間の相互関係をどのように表現するかを、検討中である。両者の相互関係がわかりやすく表現できる構図を探っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
前年度と引き続き、新型コロナウイルス感染症の影響により、研究活動にさまざまな支障が生じてしまい、研究時間の確保がなかなか難しい状況になってしまった。また、移住者の増加にともなう農村地域の観光地化という地域変容プロセスの検討があまり進まなかったことを総合して本研究は「遅れている」と選択させていただいた。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度を最終年度とするので、とにかく研究時間を確保して研究をまとめたい。 何より、検討中である研究内容については先行研究を利用しながら、まとめていきたい。その上、研究結果は国内の学会誌への投稿を目指す。
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Causes of Carryover |
令和3年度におおむね研究が遅れていたため、未使用額が発生した。 今年度においては、これまでの研究結果を取りまとめて学会誌への投稿などを積極的に行う予定であり、未使用額はその経費に充てることとしたい。
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