2020 Fiscal Year Annual Research Report
A comprehensive review of the philosophical-ethical significance of Hannah Arendt's thought
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17K02191
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Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
三浦 隆宏 椙山女学園大学, 人間関係学部, 准教授 (90633917)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
百木 漠 立命館大学, 衣笠総合研究機構, 研究員 (10793581)
渡名喜 庸哲 慶應義塾大学, 商学部(日吉), 准教授 (40633540)
木村 史人 立正大学, 文学部, 准教授 (90757725)
河合 恭平 日本大学, 文理学部, 助手 (80822220)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ハンナ・アーレント / エマニュエル・レヴィナス / マルティン・ハイデガー / ハンス・ヨナス / Antinatalism / natality / 生まれることと生む(産む)こと / プロティヌス |
Outline of Annual Research Achievements |
研究期間の一年延長により最終年度となった令和2年度は、新型コロナウイルスの影響で昨年度の開催を延期したシンポジウム「「生まれること」を考える」を3月に無事にオンラインで実施するとともに、本研究課題の成果物として構想された『アーレント読本』(法政大学出版局)を7月に刊行した。前者は、近年の反出生主義の国内でのブームを受けてか、多くの参加者・視聴者を得、後者も刊行後半年で重版となるなど、あらためてアーレントの思想的意義を証明することができた。また9月には、日本アーレント研究会による「オンライン企画――『アーレント読本』を読む――」を実施し、研究成果の社会への還元をも試みた。 各人の研究実績としては、代表者・分担者ともに上述の『アーレント読本』の編集作業に従事したほか、三浦は6月に単著『活動の奇跡:アーレント政治理論と哲学カフェ』(法政大学出版局)を、また渡名喜も1月に単著『レヴィナスの企て:『全体性と無限』と「人間」の多層性』(勁草書房)を刊行し、これまでの自身の研究成果を世に問うた。ほかに百木は戸谷洋志との共著『漂泊のアーレント 戦場のヨナス:ふたりの20世紀 ふたつの旅路』(慶応義塾大学出版会)を7月に刊行するとともに、(本研究期間終了直後の)4月に刊行された『嘘と政治:ポスト真実とアーレントの思想』(青土社)の執筆を続け、木村は5月末に刊行予定の『ハイデガー辞典』(昭和堂)の編集作業に取り組みつづけた。さらに河合は12月に刊行された『モビリティーズのまなざし:ジョン・アーリの思想と実践』(丸善出版)に論稿を寄稿した。 なお本研究課題を遂行するなかで新たに着想を得るに至った観点(アーレント思想の形成過程を『批判版全集』の読解から試みるものと、彼女の思想の応用可能性をテクノロジーの視点から問うもの)については、新たに採択された二件の研究課題のもとで引き続き実施される予定である。
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[Book] アーレント読本2020
Author(s)
日本アーレント研究会編
Total Pages
430
Publisher
法政大学出版局
ISBN
978-4-588-15109-5
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