2019 Fiscal Year Research-status Report
Study about creation of thinking tradition in modern East Asia
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17K02204
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
末岡 宏 富山大学, 学術研究部人文科学系, 教授 (10252404)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 信昭 富山大学, 学術研究部人文科学系, 教授 (50206512)
中 純夫 京都府立大学, 文学部, 教授 (50207700)
田畑 真美 富山大学, 学術研究部人文科学系, 教授 (80303197)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 国学 / 近代 / 日本 / 中国 / 朝鮮 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き、日本の中国哲学の研究を進め、「蟹江義丸について」(富山大学人文学部紀要 (70), 65-85, 2019)を発表した。そこでは蟹江義丸の経歴とともに、大学院入学以降の成果として井上哲次郎との共同作業の成果とも言える『孔子研究』があり、『孔子研究』にある西洋哲学の方法論を用いた分析が、後に中国の国学を代表すると考えられた王国維、梁啓超、錢穆とに引用され、その成果を反映することになったことを明らかにした。 前年の中国における国学研究の著作リストに続き、朝鮮と日本の国学研究著作リストを作成した。現在、富山大学人文学部のホームページに掲載するように準備中である。この論文リストは2020年度分析を実施するが、今のところ判明したのは、学問としての「国学」の用語は日本で始まるが、中国・朝鮮は日本の国学の内容(つまり儒学とは別の日本独自の学術)とは関係なく、各「国」の伝統的学術を指すものとして成立したことが判明した。2020年度には、このリストを分析した学術論文を発表する予定である。 川原秀城は「朝鮮実学 : 東西学説の融合と李退渓の規範」(朝鮮学報 251, 1-57, 2019-04)を発表した。 末岡は富山大学に川原秀城と馮錦栄(香港大学教授)を招いて、中国の国学研究に関する意見交換を実施した。意見交換の成果は今後各研究者の研究論文に反映されるものである。 中純夫は「洪大容の対外認識について : その中国体験に即して」(洛北史学 (21), 1-18, 2019)で朝鮮儒教の分析を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
中国の国学と日本の学術との関係について考察した学術論文を発表した。 朝鮮の国学について、川原の協力で研究協力者の協力のもとに先行研究目録を作成し発表を準備中である。また中と川原が朝鮮の学術について研究を進めて学術論文を発表している。 日本の国学に関しては、末岡が研究協力者の協力のもと先行研究目録を作成し発表を準備中である。末岡が中国と日本の関係に関する研究論文を発表し、田畑と共同して更に研究を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
中国、朝鮮、日本の国学について、先行研究の目録をWEBで広く公開し、その成果を踏まえて研究を進める予定である。 本年は最終年度であるので、各研究者が学術論文を発表する予定である。
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Causes of Carryover |
前年度に末岡が病気になって使用できなかった額が多額であった。2~3月に海外・国内の出張を予定していたが、新型コロナウイルスの流行で2~3月の出張をすべてキャンセルした。上記の理由により残額が出た。 本年度も新型コロナウイルスの影響により出張が難しいと予想されるので、図書など物品購入及びホームページ上に研究成果(先行研究リスト)を発表する経費として使う予定である。なお早期に出張が可能となった場合には、計画を変更する。
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