2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K02205
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
古勝 隆一 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (40303903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内山 直樹 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 教授 (20449284)
竹元 規人 福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (80452704)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 章学誠 / 目録学 / 『文史通義』 / 清朝学術 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究のもっとも中心的な課題は、清朝の史学理論家にして目録学理論家でもある、章学誠の学術の全容を解明することである。そのための基礎的な仕事として、章氏の主著である『文史通義』の詳細な訳注の完成を目指している。 そのために、平成二十九年度は、京都大学人文科学研究所において、十五回の研究会を開催し、研究分担者二名も、毎回、一人は千葉大学から、一人は福岡教育大学から出張して参加し、京都にいる研究者も交え、非常に活発な討論を重ねることができた。会読を重ねた結果、平成二十九年度においては、『文史通義』五巻のうち、第二巻全体を一応、訳出し、そのうち、同巻の前半部分を、成果として『東方學報』第九二冊(二〇一七年十二月)に「『文史通義』内篇二訳注(1)」として掲載することができた。 順調に研究会を重ね、問題点を明確化することもでき、研究計画の初年度としては、所期の目標を達成したものと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究計画の目標は、研究会を頻繁に開催することで、『文史通義』に訳注を加えることであり、ほぼ、一年に一巻程度の進捗を目指している。本年度においては、『文史通義』五巻のうち、第二巻(全部ではなく、その前半部分)を訳出し、その成果を『東方學報』第九二冊(二〇一七年十二月)に掲載することができた。順調に研究会を重ね、問題点を明確化することもでき、研究計画の初年度としては、おおむね所期の目標を達成したものと考える。ただし、第二巻の末尾にある「言公」篇が非常に難解であり、予想以上に時間がかかってしまったので、第二巻の全部を公表することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後とも、研究分担者と協力して、年に十五回以上の研究会を京都で開催し、『文史通義』の会読を進めることにする。本年度については、巻三部分の訳注を終え、余力があれば、巻四の訳注に着手することとする。研究計画の期間内に全部の訳注を終え、訳注稿を用意する計画であるが、正式にすべてを出版するのは、研究計画の終了後となるものと予想される。また、訳注の計画と同時に、章学誠思想に関する研究者を台湾・中国から招聘することも予定している。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた主な理由は、予定していた作業について、アルバイトを依頼する必要がなくなったためであり、次年度に使用した方が有効であると考えたため、繰り越しを行った。
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Research Products
(7 results)
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[Book] 老子道徳経2017
Author(s)
井筒 俊彦、古勝 隆一
Total Pages
272
Publisher
慶應義塾大学出版会
ISBN
9784766424157
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