2019 Fiscal Year Research-status Report
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17K02205
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
古勝 隆一 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (40303903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内山 直樹 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 教授 (20449284)
竹元 規人 福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (80452704)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 章学誠 / 目録学 / 清代学術 / 文史通義 / 経学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画においては、清朝の学術を代表する章学誠の目録学の核心を明らかにすべく、章学誠の主著である『文史通義』の会読をおこなっている。『文史通義』は分量も少なくなく、その内容も文学・歴史学・中国哲学を中心に、多岐にわたっているため、多様な学術的背景を持つ多くの研究者が参加し、多面的な観点から共同研究をおこなうことが必要であるため、この会読を継続的に進めている。 本年度は、『文史通義』巻4「説林」篇から「繁称」篇までの訳注を完了し、会読による検討を終えた。この会読は、研究代表者の勤務する京都大学人文科学研究所にて実施し、ペースを保って月に1回程度の研究会を開催しており、研究分担者2名がほぼ全回について参加した。なお、研究分担者以外にも、十数名の研究者の参加・協力を得た。 また、過年度までに訳注稿を作成した『文史通義』についても、整理を進めている。現在、『文史通義』巻3の訳注稿を整理中であり、今後、2020年12月に刊行されることが計画されている、『東方学報』第95号に掲載される予定である。 さらに、2020年2月8日、台湾師範大学の金培懿教授らと共同し、国際シンポジウム、第3回「儒家經典的跨域傳釋國際學術研討會」を開くことができた。この国際シンポジウムは、台湾の研究者6名を含む、25名の参加者を得ており、有意義な国際学術交流を行うという成果を得た。東アジアの目録学・経学に関する研究発表と討論が実施されたものであるが、これも本研究課題の一環として開催したものであり、
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究計画の主な柱として、章学誠『文史通義』の訳注のための研究会開催があるが、おおむね順調に進んでいる。 計画を上回るものとして、本研究計画を基礎とし、2020年2月8日、台湾師範大学の金培懿教授らと共同し、国際シンポジウム、第3回「儒家經典的跨域傳釋國際學術研討會」を開催することができた。総じていって、おおむね当初計画通り研究計画が進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、重視しているのは、章学誠『文史通義』訳注を順調に進展させることであり、本年度以降も引き続きペースを保って月に1回から2回の研究会を開催し、その原稿を整理して、研究代表者の勤務する京都大学人文科学研究所が発行する『東方学報』に連載する予定である。 それ以外にも、この研究計画を基礎として、論文集を刊行することも計画している。
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Causes of Carryover |
本年度についていうと、研究代表者はすべての予算を使用したが、研究分担者2名は、他の経費から会合開催のための旅費を支出できたこともあり、次年度への繰り越しが生じた。次年度は研究計画の最終年度であるため、研究成果を整理すべく、すべての経費を合わせて有効に使用する予定である。
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Research Products
(5 results)