2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K02205
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
古勝 隆一 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (40303903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内山 直樹 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 教授 (20449284)
竹元 規人 福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (80452704)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 章学誠 / 清代学術 / 考証学 / 目録学 / 学術史 / 文史通義 / 経学 / 清朝学術 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、近代以降の中国学術史に大きな影響を与えた、清の学者、章学誠について、目録学の観点から解明しようとするものであり、前年度に引き続き、清朝の学術の様相を解明すべく、章学誠の主著『文史通義』を目録学の観点から研究した。 成果の公開について言えば、本年度は、『文史通義』内篇巻四の訳注稿を完成させ、「『文史通義』内篇四譯注」として、『東方學報』第96冊(2021年12月。pp.117-269)に掲載することができた。 また、『文史通義』読解のための、以下の通り、研究集会を14回開催した。「申鄭」篇会読2021-04-20/「答客問上」篇会読2021-05-18/「答客問中」篇会読2021-06-01/「答客問下」篇会読2021-06-15/「答問」篇会読2021-07-06/「古文公式」篇会読2021-07-20/「古文十弊(一)」篇会読2021-10-19/「古文十弊(二)」篇会読2021-11-02/「浙東学術」篇会読2021-11-16/「婦學(一)」篇会読2022-12-07/「婦學(二)」篇会読2022-12-21/「婦學(三)」篇会読2022-01-18/「婦學書後」篇会読2022-02-01/「詩話」篇会読2022-02-15 その開催方式は、新型コロナ感染症予防のため、オンライン、およびハイフレックス(オンライン併用)にての開催となった。対面式の研究会と比較すると、不便な点もあったが、しかしながら、研究集会自体は円滑に行うことができ、『文史通義』内篇巻5について、訳注作成を順調に進め、原稿を完成させることができた。今後、この原稿を整理し、次号の『東方學報』に投稿する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究計画の主たる目的である『文史通義』訳注は、順調に進んでおり、また国際会議を開催することもできたので、順調に進展しているものと考えられる。 ただし、新型コロナ感染症の影響で、国外・国内の出張ができず、資料調査や打合せに多少の支障が生じたことは否定できない。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間を通じて進めてきた、『文史通義』内篇の訳注完成の見通しがようやく立った。今後は、同書巻五の訳注を完成させることに注力するとともに、これを踏まえ、章学誠の学術が持っている可能性を探究すべく、研究会を月ごとに開催し、学術的な成果を蓄積してゆきたい。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染症の蔓延により、第一に中華人民共和国および中華民国への出張ができなかったことと、第二に国内における研究会開催ができなかったことによる。
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Research Products
(4 results)