2017 Fiscal Year Research-status Report
多文化共生社会の構築における宗教の社会的役割に関する実証的研究
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17K02239
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
白波瀬 達也 関西学院大学, 社会学部, 准教授 (40612924)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡井 宏文 早稲田大学, 人間科学学術院, 助手 (10704843)
高橋 典史 東洋大学, 社会学部, 准教授 (50633517)
徳田 剛 大谷大学, 文学部, 准教授 (60346286)
星野 壮 大正大学, 文学部, 専任講師 (60725381)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 移民 / 宗教 / 信仰 / 多文化共生 / 社会統合 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究に必要な学術文献を入手し、それらの整理・分析を実施した。7月には研究成果をスイスのローザンヌで開催されるInternational Society for the Sociology of Religion(国際宗教社会学会)で発表した(発表タイトルはMulticultural Engagement of Religious Organizations in Contemporary Japan)。そこでは宗教組織による移民支援の日本における展開を紹介した。11月には版元(明石書店)の編集者も交え、研究成果を論集にまとめるためのミーティングを東京で実施し、内容の骨子が決定した(宗教組織による移民支援を多文化共生論の研究史に適切に位置付けて論じること、具体的な地域社会における宗教組織による移民支援の事例を取り上げること、序論で提示した理論枠組みを他の章でも採用し、論集としての統一感を出すことなど)。 3月には出版に向けた最終調整のためのミーティングを熱海で実施し、書名が『現代日本の宗教と多文化共生 ー移民と地域社会の関係性を探る』(明石書店)に決定した。同書では宗教組織や宗教関係者による移民たちに対する支援が、一般社会からはみえにくい存在となっていることを問題の所在としている。こうした社会環境において、本書では学術意義を追求しつつ、宗教と深く結びついた移民が自らの活動を積極的に可視化させ、社会の他の諸アクターとの協働を促進するための基盤を提供することも目指している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定から大きくずれることなく順調に進行している。その結果、平成30年度に明石書店から研究成果をまとめた論集が刊行されることが決定した。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は研究成果を明石書店から出版し、さらにその書籍の内容に関連した研究報告を日本宗教学会をはじめとする学会でおこなう予定である。さらに研究代表者はイギリス調査を実施し、日英・日欧の学術的研究交流に向けた準備をおこなう。
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Causes of Carryover |
当初予定していたよりも調査回数が減ったことにより次年度使用額が生じた。平成30年度中に平成29年度に予定していた調査を実施する計画を立てており、出張旅費として支出予定である(浜松市の調査などを予定している)。
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Research Products
(7 results)