2022 Fiscal Year Annual Research Report
Establishing a Foundation for the Study of East Asian Mountain Religions: An International Comparative Study of Selected Highland Regions in Japan, China, and Korea
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17K02241
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
須永 敬 九州産業大学, 国際文化学部, 教授 (90390004)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 山岳宗教 / 修験道 / 英彦山 / 泰山 / 智異山 / 国際情報交換 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、日本・中国・韓国の代表的な山岳霊山(英彦山・泰山・智異山)について、自然と山岳宗教、心意と山岳宗教、社会と山岳宗教という3つのアプローチから比較検討を行ない、東アジア山岳宗教の比較研究の基礎を築くことを目的としている。 2020年初頭より、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の影響により、海外における現地調査はもとより、国内における現地調査も実施困難な状況に置かれた。このような事態を受け、現地調査を重視する本研究課題を遂行するため、2021年度、2022年度と2度に渡って研究計画の延期を申請し、受理された。 2022年度も、新型コロナウィルス感染症の蔓延に伴い、前年度同様に海外での現地調査を実施することはできなかった。その一方で、国内においては警戒レベルの引き下げ等により、福岡県内(英彦山)における現地調査を数度にわたって実施することができた。 また、これまでの研究期間を通じて収集した調査データや資料をもとに、日本・中国・韓国の山岳霊山の比較考察を行なった。現地調査、とりわけ祭礼などの信仰実践に関する調査ができなかったことは残念であったが、その分、聖地構成や神観念といった視点について、文献資料を積極的に援用しつつ研究を推進した。 このように実施された研究に基づき、国際会議での日中山岳聖地の比較研究に関する発表1件、国際会議プロシーディング1本、および国内学会での現代英彦山における修験復興運動に関する発表1件を実施し、その成果を公開した。なお、九州の山岳聖地に関する共著1冊が2023年中に発刊予定(刊行決定)となっている。
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