2018 Fiscal Year Research-status Report
Puritan Theories of Toleration: Their History and Modern Appication
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17K02263
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Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
森本 あんり 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (10317349)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩井 淳 静岡大学, 人文社会科学部, 教授 (70201944)
竹澤 祐丈 京都大学, 経済学研究科, 准教授 (60362571)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 寛容 / イスラーム / ピューリタニズム / イングランド |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年6月23日、国際基督教大学において「日本ピューリタニズム学会」年次研究大会を開催し、シンポジウム「寛容論をめぐるピューリタニズムとイスラームとの対話」を行って本課題の研究を深めた。同シンポジウムでは、研究分担者の竹澤が司会を務め、研究代表者の森本が「ピューリタニズムに見る寛容論の内発的変遷と現代イスラーム神学への問いかけ」という題で報告を行った。シンポジウムの他の報告は、塩尻和子(筑波大学名誉教授)による「公共宗教としてみたイスラームの世俗性と普遍性――相互扶助の原理と寛容論」と袴田康裕(神戸改革派神学校)による「長老主義教会における寛容論の展開」であった。これらの成果については、『ピューリタニズム研究』第号に掲載される予定である。 研究分担者の岩井は、16世紀イングランドの歴史を継続的に研究しており、2018年9月12-15日には、韓国・大邱の慶北大学校において開催された日英韓歴史家会議(The1st British-East Asian Conference of Historians in September 2018)に参加し、その第三部会での司会とコメンテイターをつとめた。 研究分担者の竹澤は、学会大会のシンポジウムで司会を務め、宗教間対話を寛容の観点から理解する重要性を再認識するとともに、17世紀英国の寛容論の展開を分析する際の留意点を把握した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
主たる研究成果の公開と討論の場として日本ピューリタニズム学会があり、その年次大会で本研究計画に沿った主題を掲げてシンポジウムを行っており、最終年度もこれを継続する予定である。それらの発表と討論の結果は、同学会誌に掲載されることになっている。また、研究代表者と研究分担者は、最終年度に海外での研究と意見交換を行う予定で、研究はおおむね順調に進んでいると言うことができる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も宗教間の対話について、特にピューリタニズムとイスラームとの比較考察を深め、寛容論が生まれる状況と歴史的背景を探る予定である。とくに、研究計画の最終年度となる3年目は、「日本ピューリタニズム学会」年次大会を6月8日に聖学院大学において開催し、「カトリシズムとピューリタニズムの対話」という主題を掲げたシンポジウムにおいて、討論と意見交換を行い、異なった宗教間の寛容について知見を得る予定である。 また、研究代表者の森本は、10月にはイェール大学において開催されるジョナサン・エドワーズに関する国際大会に出席し、研究成果を発表して主題に関する理解を深める予定である。 竹澤は、17世紀英国の寛容論争におけるカトリック思想の重要性につき、上記学会のシンポジウムを中心に考察を進めており、その成果の出版に向けて努力している。10月には同学会の関西支部会が予定されており、関西在住の研究者の発表を中心として研究を進める。
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Causes of Carryover |
年度末に購入する予定であった書籍が入手不可能であることが判明したため。 平成31年度は、同一領域内で別の著者による書籍を探して購入する予定である。
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Research Products
(11 results)