2017 Fiscal Year Research-status Report
「フランス現代思想」による「学校」批判と教育実践に関する理論的・歴史的総合研究
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17K02273
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
廣瀬 純 龍谷大学, 経営学部, 教授 (70388156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 吉幸 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (90420075)
上尾 真道 滋賀県立大学, 人間文化学部, 非常勤講師 (00588048)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | フランス現代思想と「学校」の問題 / アルチュセール派における「再生産」の問題 / ブルデュー派における「再生産」の問題 / ラカン派における「教育」と「大学」の問題 |
Outline of Annual Research Achievements |
『フランスにおける資本主義的学校』の共著者のひとりであるロジェ・エスタブレ(プロヴァンス大学名誉教授)と、同書の元になった共同研究の関係者であるエティエンヌ・バリバール(パリ・ナンテール大学名誉教授)にそれぞれインタビューを実施し、アルチュセール派における「学校」論の歴史的背景を解明した。また、ラカン派を中心とするフランス精神分析思想における教育・大学の問題について、背景となる歴史の調査を実施し、フランス現代思想におけるその影響についての検討の準備を行った。これらの成果を踏まえて公開研究会を開催し、そこで廣瀬は研究計画の主旨を発表し、上尾は、ラカン派精神分析と関わりの深い言語学者・哲学者のJ.-C.ミルネールの著書『学校について』をフランスの教育改革との関連から明らかにする発表を行い、佐藤は「『フランスにおける資本主義的学校』と『再生産』――アルチュセール派としてのボードロ=エスタブレとブルデュー=パスロン」について発表し、研究会参加者たちとともに討議を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アルチュセール派における「学校」論について研究を進めるにあたり、ブルデュー派における「再生産」論との関係を詳細に検討する必要が新たに生じ、フーコーにおける「学校」論についての研究と、パリ第8大学の創設をめぐる歴史的背景の調査に若干の遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
フーコーにおける「学校」論についての研究と、パリ第8大学の創設をめぐる歴史的背景の調査を本格的に進めるのと同時に、アルチュセール及びアルチュセール派とジャック・ランシエールとのあいだの「学校」をめぐる理論的対立の明確化に努める。とりわけ、後者についてはランシエールへのインタヴューを行う。また、ラカン派における「エコール」論及び「大学」論について、その歴史的背景の明確化のために、関係者への取材を行う。
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Causes of Carryover |
インタヴューを行った共同研究者が謝金受け取りを辞退したため。資料入手や旅費に充てる。
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