2018 Fiscal Year Research-status Report
「フランス現代思想」による「学校」批判と教育実践に関する理論的・歴史的総合研究
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17K02273
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
廣瀬 純 龍谷大学, 経営学部, 教授 (70388156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 吉幸 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (90420075)
上尾 真道 京都大学, 人文科学研究所, 研究員 (00588048)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アルチュセール派 / ドゥルーズ=ガタリ派 / ラカン派精神分析 / ブルデュー=パスロン / 再生産論 / 大学教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年には、アルチュセール派における「学校」への着目とその議論展開とについて、研究協力者のエチエンヌ・バリバール氏(パリ西大学名誉教授)及びロジェ・エスタブレ氏(プロヴァンス大学名誉教授)にインタヴューを行ったが、2018年度においては、その成果を踏まえて新たに、研究協力者のジャック・ランシエール氏(パリ第8大学名誉教授)に同テーマでインタヴューを行った。また、アルチュセール派へのブルデュー=パスロン社会学(再生産論)の影響を調査するために、研究協力者であるクリスチャン・ボードロ氏(パリ高等師範学校名誉教授)にもインタヴューを行った。2018年度には、ドゥルーズ=ガタリ派における1970年代の「学校」論の展開、及び、それとミシェル・フーコーの同時期の思想展開との関係とについても調査を開始し、新たにアンヌ・ケリアン氏(社会学者・ユルバニスト)に研究協力を依頼し、同テーマでのインタヴューを行った。ラカン派精神分析については、1970年代以降の制度的側面、とりわけ学派と大学教育との関連について、資料収集を進めつつ研究を行い、同テーマについて、研究協力者のマリ=ジャン・ソレ氏(トゥールーズ大学教授名誉教授)にインタヴューし、また、パスカル・マカリ=ガリピュイ氏(トゥールーズ大学教授)、パリ第8大学で教鞭をとったピエール・ブリュノ氏(精神分析家)にも新たに研究協力を依頼し、彼らに対してインタヴューを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究協力者とのコンタクトが困難なく進み、聞き取り調査の面で大きく研究が進展している。同時にまた、研究代表者及び研究分担者も頻繁に会合を行い、各自の担当する研究の進捗状況について随時相互確認を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は、これまでの資料調査及び聞き取り調査を踏まえて、研究結果のまとめに取り掛かるのと同時に、1960年代末からのパリ第8大学による教育実験についての資料調査を重点的に進める。
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Causes of Carryover |
聞き取り調査にかかる経費が予定を下回ったため。聞き取り調査及び資料収集に当てる。
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