2017 Fiscal Year Research-status Report
The Development of Musical Culture and Society in Vienna as Seen in Unpublished Diaries (1750-1850)
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17K02280
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| Research Institution | University of Yamanashi |
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Principal Investigator |
Gerald Groemer 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (50303392)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | ウィーン / ジングシュピール / 歌劇 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本課題の研究の遂行のために必要な文献の調査、収集、写真撮影などを行うためには夏季休暇の期間を利用し渡欧した。まず、ウィーン市立図書（Wienbibliothek im Rathaus）が所蔵する、多くの未刊の日記その他の資料、ことにマティアス・ペルトの日記を調査し、ペルトの日記に記載される19世紀初頭の情報を蒐集することに焦点を合わせた。この56巻におよぶ膨大な未刊の日記の一部を写真撮影した（各巻、手書き500頁以上）。また撮影した個所の難読な文章の解読と分析を開始し、オーストリア科学アカデミーに所属している研究者と頻繁に会談を行い、助言を乞い、19世紀のウィーンの社会と文化の発展の実態に関する貴重な情報を得た。
論文を作成するため、ウィーン市立中央図書館（Hauptbuecherei Wien）の資料調査も行い、関連文献を撮影・蒐集した。同時にオーストリア国立図書館の音楽資料館(Oesterreischische Nationalbibliothek, Musiksammlung)においても文献調査を行った。
帰国後には撮影した史料を中心に研究資料の整理と分析をさらに進め、学術論文2編を作成した（「1814年～1815年のウィーン会議と音楽－オペラ、ジングシュビール、バレエ」 （Music at the Congress of Vienna [1814-1815]: Opera, Singspiel, and Ballet）（正編・続編）。2編ともに『山梨大学教育学部紀要』において発表した（第26号、203-221頁、223-234頁）。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究が順調に進んでおり、学術論文2編を執筆・刊行することができた。しかし、研究をさらに発展させるためには、昨年夏季に入手できた資料以外の有益と思われる日記資料を収集・分析することが望ましい。それを行うためには、本年度にもう一度渡欧し、さらに詳しい調査を実施することが必要である。
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| Strategy for Future Research Activity |
執筆・刊行した2編の論文はおもに1815年～1816年ウィーンで上演された歌劇とジングシュピールなどを取り上げた。この時期のウィーンの音楽文化の重要な一面を明らかにすることができたが、器楽演奏がどこで、どのように行われたのかはまだ充分に解明されていない。そのため今後にはとくに19世紀のはじめに成立した演奏会の実態を中心に、ウィーンにおける器楽演奏の成立と発展をより正確にかつ具体的に分析したい。
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| Causes of Carryover |
次年度には再度渡欧し、未刊の日記などその他の資料を所蔵しているウィーンの図書館、資料館、研究機関などを訪れ、本研究課題の遂行のために役立つと思われる史料をさらに調査、収集、撮影し、その解読と分析を行う。
とりわけマティーアス・ペルトの未刊の日記の調査は途中までしか行っていないので、その継続が重要な課題となっている。他の資料の情報に合わせて、ペルトの日記に記載されている情報によって、ウィーンで催された公開演奏会あるいはウィーンに行われた器楽演奏全般の実態を把握することが可能となり、ウィーンの音楽文化の歴史的発展がさらに解明できると考えられる。
帰国後には収集した資料を基に、ウィーンの器楽演奏に関する1-2編の論文を作成し、『山梨大学教育学部紀要』などにおいて刊行し、あるいは研究成果の一端をオーストリアあるいは日本の学会などにおいて口頭で発表したい。
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Research Products
(2 results)
