2020 Fiscal Year Research-status Report
音響解析を用いたインドネシア・バリ島のガムランの変遷
Project/Area Number |
17K02292
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
塩川 博義 日本大学, 生産工学部, 教授 (50187324)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅田 英春 静岡文化芸術大学, 文化政策学部, 教授 (40316203)
皆川 厚一 神田外語大学, 外国語学部, 教授 (60337748)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ガムラン / インドネシア / バリ島 / ガムラン・ゴング・クビャール / 音高 / 音響シミュレーション / ゴング / うなり |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は、ガムラン・プレゴンゴンについてまとめることができたので、次は7音ペロッグ音階のガムラン・スマルプグリンガンについてまとめるために、同じ7音ペロッグ音階のガムラン・ルワンについてインドネシア・バリ島で調査するつもりでいた。 また、インドネシア・バリ島、バンリ県にあるガムラン・ゴング・グデの調査もできていないので、再度訪れて調査し、デンパサールの王宮にあるガムラン・ゴング・グデと比較検討する計画であった。 しかしながら、今年度は、コロナ禍の影響でインドネシア・バリ島に渡って調査研究することができなかった。 そのため、いままで測定解析してきたデータを整理し、いくつかの新しい知見を得た。 その中で、バリ島・デンパサール市サヌール村のバンジャール・タマンにある古いブバロンガン用のバリ島で製作されたゴング(おそらく、1930年代には存在していた)と1980年代にジャワ島で作られた、やはりブバロンガン用のゴングの測定データ、そして、そのほか、いくつかインドネシア・バリ島で使われるゴングおよびミャンマーで作られたゴングの測定データを整理し、それらの形状データを用いて音響シミュレーションを行い、形状の違いによる音高、倍音成分の発生性状、そして、うなりの発生性状などを分析して、面白い結果が得られた。 そこで、その結果の一部を10月に行われた日本設計工学会2020年度秋季研究発表講演会において、タイトル「コブ付きゴングの振動音響特性に関する研究」として発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍の影響で、現地での調査研究ができなかった。 しかし、ゴングの形状データを用いて音響シミュレーションを行い、形状の違いによる音高、倍音成分の発生性状、そして、うなりの発生性状などを分析し、その結果を10月に行われた日本設計工学会2020年度秋季研究発表講演会において、タイトル「コブ付きゴングの振動音響特性に関する研究」として発表できた。
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Strategy for Future Research Activity |
現地調査を行うために1年延長したが、2021年度においても、海外渡航が難しいので、国内にある、まだ、調査していないガムランを測定して、ガムラン・ゴング・グデおよびそれに関わるガムラン・ゴング・クビャールについてまとめていきたい。また、ガムラン・スマルプグリンガンについても、現在、市販されているCDやカセットテープの音源を使って、音響分析を行い、まとめることを試みたい。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響で、インドネシア・バリ島での調査ができなかったため。 現地調査を行うために1年延長したが、2021年度においても、海外渡航が難しい。そこで、国内にある、まだ、調査していないガムランを測定して、ガムラン・ゴング・グデおよびそれに関わるガムラン・ゴング・クビャールについてまとめていくために、調査のための国内旅費および測定分析するための新しい音響解析ソフトを購入する予定である。
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Research Products
(4 results)