2018 Fiscal Year Research-status Report

原三溪関係資料の基礎的研究－コレクション形成の具体相の解明－

Research Project

Project/Area Number	17K02339
Research Institution	Kanagawa Prefectural Museum of Cultural History
Principal Investigator	小井川理神奈川県立歴史博物館, 学芸部, 学芸員 (80589846)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	武田周一郎神奈川県立歴史博物館, 学芸部, 学芸員 (10803273) 神野祐太神奈川県立歴史博物館, 学芸部, 学芸員 (40757473) 橋本遼太神奈川県立歴史博物館, 学芸部, 学芸員 (20782840) 古川元也日本女子大学, 文学部, 教授 (60332392) 渡邊浩貴神奈川県立歴史博物館, 学芸部, 学芸員 (60810900)
Project Period (FY)	2017-04-01 – 2021-03-31
Keywords	原三溪 / コレクション形成 / 古美術 / 地域史
Outline of Annual Research Achievements	本研究は、明治期に横浜で活躍した実業家・原三溪の関係資料群を分析の対象とした基礎的調査研究である。対象とする資料群は。古美術から近代美術、さらには古建築を含む三溪のコレクション形成にかかわる、多種多様な内容を示す貴重な資料群である。本研究では、この資料群の分析および解釈により、三溪のコレクション形成の様相を詳細に復元するとともに、その志向性を明らかにするものである。研究の２年度目となる平成30年度は、平成29年度に引き続ぎ①資料群の全体の把握、②資料調査および撮影、③調査・撮影済み資料の再整理を主な作業目標とし、あわせて④三溪の蒐集活動について先行研究の把握を含めた情報収集も進めることとした。作業①②については蓄積データの管理のための機器を備え、目録作成のための基礎作業に着手した。③再整理については研究活動終了後の活用のあり方を想定しつつ現時点で最適な方法を模索している。④情報収集として三溪や近代横浜についての古書等、参考資料の蒐集に努め、調査資料群の理解の基盤となる時代相の研究を進めた。平成30年度終了時点では、目録作成のための基礎データ取集の途中にある。次年度以降は、目録作成に向けて、資料群の内容を包括的にとらえるためのデータ収集、撮影記録の整理を進め、多様な資料形態に応じて再整理を進めることとする。2019年は三溪生誕150年・没後80年にあたり現時点で知られる旧蔵作品を集めた展覧会も企画されており、そうした成果もふまえつつ新出資料群の調査を進める。
Current Status of Research Progress	Current Status of Research Progress 3: Progress in research has been slightly delayed. Reason 研究活動全体としては進捗があったが、資料群の基礎データ収集作業がやや遅れている。データ収集と管理の体制、資料再整理の方針を整えることにより、次年度以降はより効果的に作業を進め遅れを解消できる見込みである。
Strategy for Future Research Activity	基礎データ収集、撮影と同時に一次目録を作成する。目録作成に合せて再整理を行う。
Causes of Carryover	調査対象資料群の取扱いや作業方法、再整理方法について慎重に検討しつつ作業を進めており、必要物品の購入などが遅れがちであった。2019年度、2020年度で再整理と目録作成を計画しており、重点的に物品購入の必要が生じるため滞りなく使用することが可能であると見込んでいる。