2018 Fiscal Year Research-status Report
鑑賞体験を重視したアニメーション・インスタレーションの研究
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17K02353
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Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
桐山 孝司 東京藝術大学, 大学院映像研究科, 教授 (10234402)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上平 晃代 東京藝術大学, 学内共同利用施設等, 助手 (60796366)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アニメーション / インスタレーション / 状態遷移 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は身体感覚と連動するアニメーションを制作し、展示した。鑑賞者の姿勢をカメラから入力し、姿勢判断システムによって立っている状態や座っている状態、下を向いている状態などを判断し、それに合わせてキャラクターがポーズを取る。このインスタレーションを発達障がいワークショップで使ったところ、キャラクターと熱心に遊ぶ様子が見られた。特に自分と同じポーズをとらせることに面白さを感じる子供が多く、キャラクターが自分を真似するまで自分でポーズをとり続けるなどの関わり方をする様子が見られた。特にリアプロジェクションによって等身大のキャラクターと直接向き合えるようにした状態で、鑑賞者と同じ姿勢をとったり挙動に反応したりすることが有効であった。 また複数のキャラクターが独立に動いている時に人間が来ると止まって見つめるインタラクションを組み込んだアニメーション・インスタレーションを展示し、それに基づいて時間軸要素について検討を行った。このインスタレーションでは複数のキャラクターが独立に動くことで多様なパタンの組み合わせが出来るので、キャラクターが一つだけのときよりも見ていて飽きない効果があった。一方で、複数キャラクターの状態遷移を表すのには複数の時間軸が必要になり、状態遷移の扱いが複雑になる。そのため各状態と、状態間での可能な遷移とをあらかじめ定義してプログラムの中から参照する実装方法を作り出した。これにより複雑な状態遷移を明示的に記述できるようになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
およびプロジェクションを使ったアニメーション・インスタレーションの実践と、それにもとづく複数の時間軸の分析、および状態遷移の実装方法について研究を進めることができたため、当初計画通り進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度にあたって、パブリックな場所でのアニメーション・インスタレーションの展開と、それを実現する過程で状態遷移の実現方法について研究を進化させたい。
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Causes of Carryover |
物品費に使用する予定であったが互換性の確認から延期になったため。
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Research Products
(1 results)