2019 Fiscal Year Annual Research Report
An Empirical Study of the Factors That Make Audiences Perceive Environmental Sounds as Sound Effects
Project/Area Number |
17K02373
|
Research Institution | Surugadai University |
Principal Investigator |
大久保 博樹 駿河台大学, メディア情報学部, 教授 (30458541)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 効果音 / 環境音 / 4K映像 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究における「視聴者反応による効果音の最適化要因」の探究には、環境音野中の効果音の選定と、4K映像という高精細なイメージ情報が必要である。効果音の選定は海外のメーカーから、現場での音声収録はバックアップデータも含めて極めて良好な状態の音声を入手した。一方、効果音の入り方としてのインパクトとアタックに関係する擬音については、すでに音響効果技師が故人となっていることもあり、新規制作ではなく昨年までの収集ライブラリィからの選択となった。Webで 公開されているBBC(BBC Sound Effects BETA http://bbcsfx.acropolis.org.uk)の16,000種類のライブラリィ音と同様、音質の差が認められれる部分があり、こちらに関しての対応として、音のこもりを軽減させる処理をとることで、効果音ライブリラィの音質との違いを緩和し、印象評価に影響を及ぼさないよう留意した。 印象評価のデータを収集するためのコンテンツ制作を行った。海岸線数キロ範囲のロケーション・ハンティングから打ち寄せる波の状態を確認した。撮影と音声収録に適したポイントを選定し、研究計画にそった映像撮影と音源としての環境音の録音を実施した。これらの素材を130秒ほどの印象評価に適した映像作品に編集し、収録した環境音、サウンドライブラリィからの同様の音の選択、擬音によるアタックの音を編集してシーケンスを構成した。 当初、このコンテンツを数人の業界関係者に視聴してもらい、コンテンツのエステティクスを中心に先行評価を予定していたが、COVID-19による影響で、先行プレビューが叶わなくなり、研究代表者が繰り返し確認する結果となった。大学構内への入構制限と、評価するシステムが「3密」に当たること、事前の研究倫理審査に時間を要したことなどから、3月の段階では限定的な取り組みとなった。
|