2019 Fiscal Year Research-status Report
雪どけ期の日ソ文化交流:ソ連の文化国家戦略と戦後日本の革新幻想
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17K02376
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
梅津 紀雄 工学院大学, 教育推進機構, 講師 (20323462)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 司雄 工学院大学, 教育推進機構, 教授 (50296779)
半谷 史郎 愛知県立大学, 外国語学部, 教授 (90731406)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 日ソ / 日露 / 文化交流 / 作家 / 音楽家 / 平和賞 / ゴスコンツェルト / ロシア |
Outline of Annual Research Achievements |
平成31年(令和元年)度は、前年度までの成果に基づき、まず第3回友好スポーツ大会についての情報整理を進め、共同研究者の半谷史郎とともに、論文作成を行った。インタヴュー対象者の石澤二郎氏提供の史料も活用しての論稿となった。追って公表する予定である。 また、前年度の資料調査の成果である、訪ソした日本の作家の懇談記録の翻訳を進めた。原文に誤植が多く、解読に時間を要しているが(速記録を起こした担当者が日本語や日本文学についての知識がなかったと推測される)、共同研究者の吉田司雄とともに公開の準備を進めている。ソ連で日本文学にどのような関心が抱かれていたが鮮明にすることが可能となり、また同時代の日本の状況を考える上でも有益な史料と思われる。 他方で、ボリショイ・バレエの初来日の反響について、新聞記事など定期刊行物を中心に調査を進めた。 ショスタコーヴィチのオラトリオ《森の歌》のブームについても、音楽雑誌などの定期刊行物を中心に資料を収集中である。 年度末には、ロシア連邦モスクワ市の、ロシア国立図書館やロシア国立文学・芸術文書館などでの資料調査や、日本国内でのインタヴュー調査を予定していたが、新型コロナ・ウィルス感染拡大の影響を受け、渡航直前に中止を余儀なくされた。特に、翻訳・読解を進めている訪ソした日本の作家たちの関連資料の閲覧を予定していたこともあり、文献の読解がより困難になることが懸念される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナ・ウィルス感染拡大の影響で、年度末の調査やインタヴューが中止を余儀なくされたことが挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
前述のように、新型コロナ・ウィルス感染拡大の影響でロシア連邦での資料調査やインタヴュー調査に支障をきたしているが、既存収集資料の整理に努め、状況の変化に臨機応変に対応できるように準備をしておきたい。
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Causes of Carryover |
平成31年度(令和元年度)の外国(ロシア連邦)渡航による資料収集が新型コロナウィルスの感染拡大で中止になった影響と、それに先立つ年度において、同様の資料収集のための渡航の予定を組むことができなかったことが主たる原因である。 今後の計画としては、状況の変化に臨機応変に対応できるように様々な選択肢を考慮し、外国渡航による資料収集だけでなく、更に広く資料収集の方策を検討し、資料の取り寄せなども合わせて検討していきたい。
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Research Products
(7 results)
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[Book] ロシア文化事典2019
Author(s)
沼野充義、望月哲男、池田嘉郎(編集代表)、梅津紀雄、半谷史郎ほか
Total Pages
886(28-29,534-535,542-545,562)
Publisher
丸善出版
ISBN
9784621304136