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2018 Fiscal Year Research-status Report

バレエ音楽のアーカイブ化に関する基礎的研究

Research Project

Project/Area Number 17K02380
Research InstitutionJapan Women's College of Physical Education

Principal Investigator

森 立子  日本女子体育大学, 体育学部, 教授 (40710843)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
Keywordsバレエ音楽 / バレエ史 / アーカイブ
Outline of Annual Research Achievements

今年度の初頭に、前年度から課題となっていたホームページの構築を終え、研究内容を社会に発信する基盤が整った。
また、2018年度中に「バレエ史研究会」を4回開催し、さらに2019年4月に5回目の研究会を開催したところである。この研究会での発表内容については、研究会主催者である森が各回の報告をまとめ、上記ホームページおよびSNS上に公開している。研究会は、舞踊史研究者、学生、舞踊関係者、その他関心のある一般の方々の参加を得ており、バレエ音楽およびバレエ史研究に関する情報交換の場として機能している。
バレエ音楽を所蔵するダンス・アーカイブ訪問については、当初ヨーロッパのアーカイブを訪問予定であったが、資料調査との兼ね合いから、2019年3月にニューヨーク公共図書館パフォーミング・アーツ専門分館に赴き、バレエ音楽の所蔵状況を確認した。
一方、昨年度より、バレエ音楽の主要レパートリーについて、楽譜資料の比較対象を行うべく作業を進めてきたが、その過程で、対象作品に関わる資料の網羅的な収集は事実上困難であるということが明らかになった。特に主要レパートリーの場合、世界各地でたびたび上演が行われており、しかもその都度、上演の事情に合わせて音楽に改変が加えられる(場合によっては全面的に編曲がほどこされる)ことが多いため、無数のバージョンが存在することとなる。しかも、上演の際に使用される楽譜は、一般に、上演関係者以外の目に触れることを前提として作成されないため、入手しうるものはごく限られた数にとどまる。
だが、このような事実がまさに、本研究課題「バレエ音楽のアーカイブ化」における最も本質的な問題を提示しているとも言える。「網羅的収集の不可能性」という事実を出発点としながら、どのような資料をどのようにアーカイブ化すべきかをさらに検討することが、本研究課題における最終年度の作業となる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

バレエ音楽の主要レパートリーの中からいくつかの作品を抽出、研究会メンバーの協力も得つつ楽譜資料の所蔵調査を行い、またその調査結果をデータベース化するための試行作業を行った。しかしながら、この一連の過程で、楽譜資料についての情報を網羅的に収集することの不可能性が一層明確に認識されることとなった。そのため現時点においては、「どのような情報を入手し、それをどのような形で提示するのがバレエ音楽のアーカイブとして有効であるのか」という問題をさらに突き詰めて考える必要性に迫られている。
ホームページについては、研究会の報告を中心に着実にコンテンツを増やしているところである。
海外ダンス・アーカイブの訪問調査については、研究実績の概要に記したとおり、ニューヨーク公共図書館パフォーミング・アーツ専門分館を対象として実施した。ヨーロッパのアーカイブについては、2019年度中の実施を予定している。
なお、バレエ音楽の編曲に関して得られた知見の一部は、研究論文の形で発表している(「歌われる《ジゼル》―バレエ音楽の編曲をめぐる一考察」日本女子体育大学大学総合研究第2巻、2019年3月、25~30頁)。

Strategy for Future Research Activity

本研究課題の最終年度にあたる2019年度は、以下の作業を中心に調査を進める予定である。
1)ホームページのコンテンツの充実化。定期的に開催している研究会の内容報告に加え、文献情報なども掲載していく。
2)海外ダンス・アーカイブの訪問調査。今年度はヨーロッパのアーカイブ(ロンドン・ロイヤル・オペラ・ハウス・アーカイブほか)を対象に実施する予定である。
3)研究報告書の作成。これまでの作業を踏まえ、「バレエ音楽のアーカイブ化に際して生じる問題点」について、情報を整理し言語化する。

Causes of Carryover

2018年度中にヨーロッパのダンス・アーカイブを訪問する予定であったが、これを2019年度に変更したため、この分の旅費の使用が次年度に送られることとなった。また、ホームページ構築作業等を優先したため、楽譜資料、関連書籍の購入が当初想定していた時期よりも遅めになっているが、今年度中に計画的な購入を進めたいと考えている。

Remarks

【研究会発表】森立子「ノヴェールのバレエ作品をめぐって」(オペラ学研究会第28回例会、2019年2月21日、於:早稲田大学)
【研究会発表】森立子「書籍紹介:Matthew Naughtin, Ballet Music. A Handbook. (Rowman&Littlefield, 2014)」(バレエ史研究会第3回、2018年10月13日、於:早稲田大学)

  • Research Products

    (2 results)

All 2019 Other

All Journal Article (1 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] 歌われる《ジゼル》―バレエ音楽の編曲をめぐる一考察2019

    • Author(s)
      森立子
    • Journal Title

      日本女子体育大学大学総合研究

      Volume: 第2巻 Pages: 25-30頁

  • [Remarks] バレエ史研究会

    • URL

      http://ballet-history.sub.jp/

URL: 

Published: 2019-12-27  

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