2018 Fiscal Year Research-status Report
Transboundary fashion: building theoretical frameworks and promoting international research collaboration
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17K02382
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Research Institution | Bunka Gakuen University |
Principal Investigator |
高木 陽子 文化学園大学, 服装学部, 教授 (60307999)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ファッション / テキスタイル / 芸術と産業 / 国際協働 / 芸術諸学 / 国際情報交流 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、3回のセミナーを開催した。第1回目(7月11日)は、Elisa Palomino (ロンドン芸術大学、セントラル・セント・マーチンズ、学部ファッションプリント科長)を招き、ファッション産業の染色や大量廃棄がもたらす地球規模の環境破壊を背景に、アイヌ民族が衣服や靴に使ってきた魚皮を、贅沢品産業の新たな素材とする文化的意味について発表と議論をおこなった。 第2回目(2月15,16日)は、Research Collective for Decolonizing Fashion 研究グループ(旧名称:Non Western Fashion Conference)との共催シンポジウム"(Re)thinking Fashion Globalization"を開催した。各地域に焦点を当てる世界ファッション史が見過ごしてきた、各地域の接触、影響、伝播などのつながりをいかに有機的に理論構築するかが焦点となった。国際公募に対して、62件の応募があり、共催者の4名Dr. S. Cheang, Dr. E. De Greef, Dr.Jansen 及び研究代表者による査読の結果、英国、オランダ、合衆国、オーストラリア、シンガポール、ケニヤ、日本から応募のあった16本を採択した。成果は、この4名の編集により書籍として2020年3月に英国にて出版予定である。 第3回目(2月23日)は、近年「KIMONO」をテーマとした展覧会が相次いで開催される現状を分析するため、2017年パリのギメ美術館で「Kimono: Au bonheur des dames」展企画に参加した松坂屋美術館の荘加直子学芸員、ポーラ美術館「モダン美人誕生―岡田三郎助と近代のよそおい」展担当者山塙菜未学芸員を招き、国内のきもの研究者を集め、日本語でセミナーを開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の予定を超え、2回の国際セミナー(英語)と1回のセミナー(日本語)を開催した。 とりわけ、2回目の国際セミナーでは、7か国から18名の発表者を集め充実した発表と議論を行うことができた。現在、オリジナル発表論文を発展させたグローバルファッション理論論文集を編集中、2020年3月英国にて出版予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
ICOMコスチューム部会との共催で、Transboundary Fashion Seminar 6.1“The Art of Wearing: Tradition and Innovation”を、2019年9月9, 10日に開催する。
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Causes of Carryover |
為替の変動により、海外旅費を清算時に1665円の残額が生じた。次年度の旅費に合算して使用する。
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Research Products
(7 results)