• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2019 Fiscal Year Research-status Report

リズム特性を用いた認知症予防プログラムの新規開発

Research Project

Project/Area Number 17K02390
Research InstitutionNagoya University of Arts

Principal Investigator

久保田 進子  名古屋芸術大学, 芸術学部, 名誉教授 (50291779)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2021-03-31
Keywords認知症予防 / リズム特性 / コグニサイズ / 高齢者 / 音楽療法
Outline of Annual Research Achievements

研究開始時の目標を以下に記す。我が国の認知症高齢者数は増加の一途を辿り、2025年には700万人に達するとの報告がある。従って認知症予防のための取り組みが重要である。過去の研究により認知面でのリハビリテーションの一つとしてリズムに特化したプログラムが有効であることが判明している。加齢や疾病の影響により運動の出来ない高齢者が実現可能な「音楽を介した認知症予防プログラム」の開発に取り組む事が本研究の目的である。
研究を進める中で、本研究の最終年度に当たる2019年度の計画は以下の様である。リズム特性を用いた認知症予防プログラムの最終版を作成する事、また前年度までに調査した各地方の中で、特に沖縄地方のカチャーシーのリズムと東北地方(岩手県)に伝わる神楽のリズムを分析する事であった。その理由としては、両地域の人々が醸し出す生活の中でのリズムの違いには、大変興味深いものがみられたからである。
また、2018年度より研究してきた「コグニサイズ」 との融合性を試みる計画もあった。2019年度は各地で開催された認知症予防の講演会、ワークショプにおいて、作成した本プログラムを解説、実施した。終了後の参加者アンケートの結果、以下の事が判明した。元気な高齢者が多く参加したワークショップでは、リズム取りだけでは満足できず、更に体を動かしたいとの要望が多く寄せられた。一方、施設へ入居している高齢者は体を動かす事はあまり好まず、着席したまま行えるプログラムが良いとの事であった。この事から対象者により実施方法を考慮する必要性が感じられた。また、高齢者が住む地域により、リズムの取り方に違いがあることも分かった。特に東北地方と沖縄地方では、基本のリズム打ちに明らかな違いをみる事が出来た。これは、普段の生活様式の違いからくるものであろうか。更なる検討を行う予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

研究実績の概要で記したように、2019年度は本研究の最終年度に当たる。従って「リズム特性を用いた認知症予防プログラム」の最終版を作成することであった。当初の計画に即したプログラム作成に関しては、ほぼ出来上がった。しかし、2018年度より、新たに加えた「コグニサイズ 」の手法を取り入れたプログラムが、認知機能に効率よく働いている様子が見受けられた。そのため、当初のプログラムとコグニサイズ の手法を加えたプログラムの2本立てでの研究を実施したのである。高齢者施設、各地での講演会、ワークショップ等でのプログラム紹介、実施の場で参加者より様々な意見を得ることができた。それらの結果をまとめ、海外での学会において発表予定であったが、Covid 19の影響により、学会開催が中止になったため、補助事業期間延長申請を行なった。研究期間の延長により、現在取得しているデータと長期にわたりプログラムを実施してきた高齢者施設でのデータを再検討し、プログラムの見直しを図る予定である。

Strategy for Future Research Activity

本研究は、2019年度で終了予定であったが、以下の利用により補助事業期間延長申請を行なった。
2019年度に作成した本プログラムと結果を、海外(イギリス)の学会で発表する予定であったが、Covid 19の影響を受け開催が中止になった。また、2020年1月より、インフルエンザの流行に続き、Covid 19感染防止のため、認知症予防に関する講演会、ワークショップ等の開催、また高齢者施設での本プログラム実施が全て中止となり、これにより、2019年度から実施してきたプログラムの結果が集約できない地域が出てきた。従って、2020年度には、「現在までの進捗状況」にも記したように、プログラムを再検討し、実施とデータの取得を行う予定である。また、海外あるいは国内での本認知症予防プログラムの発表を予定しているが、現在のところCovid 19の影響により、学会開催が可能かどうか判断できかねる状態である。発表に関しては、今後の情勢を伺う事になる。

Causes of Carryover

2019年度中に研究発表を予定していた海外(イギリス)での学会開催がCovid 19の影響により中止になった。現在のところ、次回の開催は2021年4月初旬の予定であり、これは年度を越すことになる。従って、年度(2020年度)内に開催され得る学会を検討中である。また、それまでの間に開催される認知症予防のための講座、ワークショップ等で得られるデータを追加する事と2019年度後半Covid 19の影響により実施が中断された高齢者施設でのプログラム再実施とデータ取得を行う予定である。
従って、2020年度は上記に挙げた高齢者施設、講座、ワークショップでのプログラム実施のため、各地への移動が解除された後、訪問し実施を試みる計画である。よって、これらの実施を行うための移動における費用、学会での発表に関する費用が次年度使用額が生じた理由である。

URL: 

Published: 2021-01-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi