2019 Fiscal Year Research-status Report
A Basic Study on Primary Sources related to Urashima Legend in the possession of Itoi Bunko Library in Maizuru City
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17K02438
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| Research Institution | Shizuoka Eiwa Gakuin University |
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Principal Investigator |
畑 恵里子 静岡英和学院大学, 人間社会学部, 准教授 (50581229)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 豊二 ノートルダム清心女子大学, 文学部, 准教授 (50311064)
西野 由紀 天理大学, 文学部, 准教授 (60584927)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 舞鶴市糸井文庫 / 浦島伝説 / 近世浦島享受 / 黄表紙 / 歌舞伎 / 縁起物 / 国文学 / 日本古典文学 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
１ 糸井文庫浦島資料へ【翻刻・語釈・抄訳・英訳】を施した。取り上げた作品は、『新版竜宮洗濯噺－芋蛸の由来－』『亀屋万年浦島栄』『浦嶋太郎一代記』『竜宮苦界玉手箱』などである（作業途中を含む）。
２ 以下の研究論文を公開した。（１）畑恵里子・原豊二・西野由紀・園山千里・荒川吉孝「舞鶴市糸井文庫蔵『新版竜宮洗濯噺－芋蛸の由来－』翻刻・語釈・抄訳および英訳」（静岡英和学院大学『静岡英和学院大学静岡英和学院短期大学部紀要』2020（令和２）年３月）、（２）畑恵里子「舞鶴市糸井文庫蔵『風流新版竜宮曽我物語』から見える寿ぎの文学としての浦島伝説」（日本文芸学会『日本文藝學』令和２年３月）。特に（２）は、本作品世界を基軸として具体的に検討した単独論文である。従来は【翻刻・語釈・抄訳・英訳】の作業であったが、そこから一歩進めて、作品内容の分析に踏み込んだ論考を提出することが可能となった。
３ 以下の研究発表を行った。畑恵里子「舞鶴市糸井文庫蔵浦島伝説関連資料の基礎的研究」（立命館大学 文部科学省 国際共同利用・共同研究拠点 「日本文化資源デジタル・アーカイブ国際共同研究拠点」・研究拠点形成支援プログラム研究プロジェクト／2019年度成果発表会、立命館大学アート・リサーチセンター、令和２年２月）。
４ 代表者の畑が、立命館大学ＡＲＣのＤＢ「糸井文庫閲覧システム」へ、『新版竜宮洗濯噺－芋蛸の由来－』『The Fisher Boy URASHIMA』などの翻刻情報を入力した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
個々の作品を一から扱い、【翻刻・語釈・抄訳・英訳】を施している。一般的に国文学の論文では、翻刻のみを扱う場合が多い。まして、英訳まで付した共著はまれである。そのため、作業量そのものが多く煩雑な手続きを経ているという要素がある。
加えて、（１）作品によって文章量が相当に相違すること、（２）語義不明の言葉や虫食いや擦れが散見するため、文意が取りにくい場合があること、（３）翻刻を一から見直して加筆修正を行う作業が必須となるなど、作品を丁寧に扱うほど遅延傾向になったという背景がある。
なお、当該年度に代表者の異動があったが、本課題への研究姿勢に特段の影響は生じていない。
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| Strategy for Future Research Activity |
１ 研究成果公開用ＨＰへ、【翻刻・語釈・抄訳・英訳】の一連の作業を順次公開することによって、広く国内外の研究者に資するようにする。
２ 過年度の【企画展・ギャラリートーク・ワークショップ】開催の経験を踏まえて、採択最終年度に実施予定の国際シンポジウムの準備を具体的に行う。なお、外部団体や関係各所とはすでに連携を取っており、進捗状況は順調である。
３ 代表者の招待発表を通じて、国外の最新研究情報や方法論を得て、本事業の充実化を図る（ダートマス大学、アメリカ、令和２年予定）。
４ 採択最終年度の総括として、研究成果報告書を作成する。
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| Causes of Carryover |
今年度は、かねてより懸案事項である作業ペースを上げるべく、着手済の資料の【翻刻・語釈・抄訳・英訳】の完成に注力した。そのために出張が予定よりも少なくなり、経費使用額が抑えられた。
次年度は、国際シンポジウム開催（調整済）、国外研究発表（調整済）、研究成果報告書等の諸経費に充当する。
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Research Products
(8 results)
