2020 Fiscal Year Annual Research Report
A Basic Study on Primary Sources related to Urashima Legend in the possession of Itoi Bunko Library in Maizuru City
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17K02438
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Research Institution | Shizuoka Eiwa Gakuin University |
Principal Investigator |
畑 恵里子 静岡英和学院大学, 人間社会学部, 准教授 (50581229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 豊二 天理大学, 文学部, 教授 (50311064)
西野 由紀 天理大学, 文学部, 教授 (60584927) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 浦島伝説 / 近世浦島享受 / 京都府舞鶴市糸井文庫 / 草双紙 / 歌舞伎 / 縁起物 / 異界 / 霊力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、京都府舞鶴市の指定文化財である糸井文庫のうち、特に浦島伝説関連資料を対象として、翻刻・語釈・抄訳・英訳・ハングル訳を施した。糸井文庫浦島資料の全点を扱うことはできなかったが、近世に浦島伝説が歌舞伎、錦絵、陰間茶屋などへ連結する多彩なヴァリエーションを有していることが判明した。よって、明治期に国定教科書に先駆けて一般庶民へどのように浦島伝説が浸透していたか、その文化史の一端を明らかにすることができた。古代に発生した浦島伝説の老残や悔恨等の要素は相当に払拭されていて、中世の鶴と亀との組み合わせに見られるような祝祭的傾向が顕著となることが判明した。 日本古典文学研究者や歴史学研究者等との共同研究を推進して、古代浦島伝説の舞台である丹後地域のはらむ風土を含めて検討した。当該成果としては、共著論文、単著論文、国内研究発表、海外研究発表等がある。その他、新規HPを開設して研究成果をWEB公開した。舞鶴市内で、一般市民を対象として、企画展、ギャラリートーク、ワークショップを開催した。事業の最終年度には学術的研究成果報告書(静岡英和学院大学畑研究室)を刊行、頒布した。当該事業に関して新聞社の複数の取材を受けた。 本科研費事業と並行して、立命館大学アート・リサーチセンターとの国際共同研究を推進した(立命館大学アート・リサーチセンター 文部科学省国際共同利用・共同研究拠点「日本文化資源デジタル・アーカイブ国際共同研究拠点」国際共同研究課題〔研究設備・資源活用型〕/研究代表者:畑恵里子)。ARCの糸井文庫データベースの拡充等を行った。
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Research Products
(16 results)