2019 Fiscal Year Annual Research Report
Research and Study of Ichikawa Ebizo V Performances in the Tokai region in the Late Edo Period
Project/Area Number |
17K02470
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Research Institution | Gifu Women's University |
Principal Investigator |
木村 涼 岐阜女子大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (70546150)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 五代目市川海老蔵 / 六代目伊達本益 / 芝居興行 / コミュニティ(地域)アーカイブ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、五代目市川海老蔵の静岡及びその周辺地域で行われた芝居興行の実態を捉えるべく、始めに早稲田大学坪内博士記念演劇博物館において関連資料の調査・収集作業を行った。 次に、山梨県市川三郷町文化資料館を訪れ、静岡地域及び周辺地域である山梨の芝居興行関連資料を収集した。ここでは、五代目市川海老蔵に関する静岡・山梨及びその周辺地域における興行関連諸資料を閲覧・調査し複写した。そして、収集してきた史資料の翻刻や内容の分析を行った。 また、本研究課題に関連して、令和2年2月11日、「第14回デジタルアーカイブ研究会」において「静岡県富士市伊達家所蔵の市川團十郎関連資料のデジタルアーカイブについて」と題して報告した。19世紀、駿河国富士郡神谷村(現静岡県富士市)には、眼科医六代目伊達本益が居住していた。五代目海老蔵と六代目伊達本益は、海老蔵の目の治療を本益が施したことから、家族ぐるみのつき合いが始まった。伊達家には、五代目市川海老蔵や八代目市川團十郎などの市川家関係資料が残されていることは調査で判明している。そこで、具体的にどのような資料がどのような状態で所蔵されているのか、その調査状況及びコミュニティ(地域)アーカイブの進捗状況と課題について言及した。 本年度は、「十一代目市川海老蔵時代を振り返る」という論文を1本刊行した。令和2年5月、十三代目市川團十郎白猿が誕生し、それと同時に、堀越勸玄が八代目市川新之助として初舞台を踏む予定であった。したがって、それを祝して、海老蔵時代の斬新で個性的な活動を振り返った。あわせて、江戸の万治年間に誕生した初代團十郎から平成25年2月に没した十二代目の事蹟及び歌舞伎と江戸・明治・大正・昭和・平成の社会関係を述べた。
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Research Products
(2 results)