2019 Fiscal Year Research-status Report
現代英米児童文学におけるジェンダーを超える女性像を提示する作品における男性表象
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17K02504
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
谷口 秀子 九州大学, 言語文化研究院, 教授 (70179092)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ジェンダー / 強い女性像 / 男性像 / 男性性 / 女性性 / ジェンダー関係 / ジェンダー秩序 / エンパワーメント |
Outline of Annual Research Achievements |
研究課題「現代英米児童文学におけるジェンダーを超える女性像を提示する作品における男性表象」の実施にあたり、令和元年度は、以下のことを行った。 (1)平成29年度と30年度に引き続き、研究課題に関連した文献、資料の収集を行った。(2)入手が難しく未収集となっている作品の収集に努めるため、The British Library(イギリス)などの、国内外の研究機関や図書館において、作品および資料の調査と収集を行った。(3)収集した作品の分析・分類、ジェンダーを超える女性像を含む作品における男性像のデータベース化をさらに進めた。(4)本研究によってこれまで得られた成果の一部を国際学会で発表した。“The Silent Mothers in Spirited Away and Other Miyazaki Films”(The 24th Biennial Congress of the International Research Society for Children's Literature (IRSCL) )(5)本研究によって得られた成果の一部を論文として学会誌で発表した。「わたなべまさこ『おかあさま』における修辞的男装――ジェンダー越境とジェンダー・イメージ―― 」(『日本語とジェンダー』(日本語ジェンダー学会))(6)本研究によって得られた成果の一部を、市民向けの講演によって、社会に還元した。「変化するヒロイン像! 助けを待つお姫さまってもう古い?」(糸島市男女共同参画センター) 以上の研究活動により、現代英米児童文学におけるジェンダーを超える女性像を提示する作品およびそれらの作品における男性表象についての分析と考察を深めることができ、本研究を進展させることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和元年度の研究実施計画に記載した(1)研究課題に関連した文献、資料の収集、(2)国内外の図書館や研究機関での資料調査と収集、(3)収集した作品の分析・分類、ジェンダーにとらわれない女性像を提示する作品における男性像と男性性のデータベース化、ジェンダーにとらわれない女性像を提示する作品における男性像と男性性の分析と論考の深化、日本の作品との比較検討、(4)本研究課題の成果を反映した学会発表、(5)本研究課題の成果にもとづく論文の執筆、に関しては、おおむね計画通りに進んでいる。 英米のジェンダーにとらわれない女性像を描く作品およびフェミニズム童話作品に関しては、入手が困難な作品も少なくないため、今後さらに収集と分析を進める予定である。 令和元年度における本研究の成果発表としては、研究発表1件(国際学会・査読あり)と学術論文1件(学会誌・招待論文)、講演1件(自治体主催講演会)がある。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題に関して、令和元年度中に得られた研究成果について、さらに検討や精査を加えた上で、学会などでの口頭発表あるいは論文の形で発表するために、研究課題の実施期間を1年延長することにした。 今後は、平成29年度、30年度、令和元年度の研究成果をもとに、ジェンダーを超える女性像を提示する作品における男性表象と男性性の持つ意味の分析を、さらに進める予定である。 今後の主な研究計画は以下の通りである。 (1)引き続き、研究課題に関連した文献、資料の収集を行う。(2)収集した作品の分析を続け、ジェンダーにとらわれない女性像を提示する作品における男性表象に関する分析と理論的考察を行い、論考を深化させる。(3)本研究によって得られた成果の一部を学会発表や論文などで発表する。(4)研究全体の総括を行い、本研究が明らかにしようとしている課題についての論考の執筆の準備をする。
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Causes of Carryover |
(理由) 現在遂行している研究課題に関して、令和元年度までに得られた研究成果について、さらに検討や精査を加えた上で、学会での口頭発表や論文などにおいて成果発表を行うために、助成金の一部を令和2年度に繰り越すことにした。 (使用計画) 次年度に繰り越す助成金は、研究課題に関してこれまで行ってきた研究を深化させ、学会発表あるいは論文において研究成果の発表を行うために使用する予定である。主な使途は、以下の通りである。(1)研究課題に関連した文献等の購入。(2)図書館、研究機関、学会などでの資料調査や研究情報の収集。(3)研究成果の発表(論文あるいは学会発表)に要する費用。
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Remarks |
(研究成果の社会への還元:市民向け講演)
谷口秀子「変化するヒロイン像! 助けを待つお姫さまってもう古い?」、糸島市男女共同参画基礎講座、2019年.
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Research Products
(2 results)