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2020 Fiscal Year Research-status Report

19-20世紀、英米作家の大西洋を越えた文学交流における多様な越境に関する研究

Research Project

Project/Area Number 17K02511
Research InstitutionPrefectural University of Hiroshima

Principal Investigator

天野 みゆき  県立広島大学, 人間文化学部, 教授 (50258282)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2022-03-31
Keywordsジョージ・エリオット / イーディス・ウォートン / 間テクスト性 / 越境 / ジェンダー / 小説と絵画
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、英米作家の文学交流について、作家同士の直接的な交流以上に、小説や手紙、評論、旅行記等に見出される「間テクスト性」(あらゆるテクスト が、その意味を可能とさせている一定量の知識や意味作用の実践などとの間に結ぶ様々な関係)を重視する。
このような観点から、19世紀イギリスのジョージ・エリオット (1819-80) と、19世紀から大西洋を何度も横断し、アメリカとフランスで活躍したイーディ ス・ウォートン (1862-1937) に焦点をあてて、次の点を中心に研究を進めた。
1)ウォートンの評論とエッセイから、彼女の小説論を探り、エリオットのそれと比較した。 2) ウォートンが小説における一種の修辞装置として利用してい る絵画 (特に19世紀イギリス美術) についての情報収集と分析を行い、エリオットの技法との類似点と相違点を考察した。 3) ウォートンの『夏』(1917) とエ リオットの『アダム・ビード』(1859) を比較し 、前者がいかにウォートンのエリオットに対する評価を反映しているかについて論文を発表した。 3) ウォートンが最も愛読したエリオットの『ロモラ』(1863) とウォートンの『決断の谷』(1902) の間テクスト性を探り、歴史、イタリア、世界主義、女性の生き方、人間が自らの思考と活動を制限する境界を越えていく可能性についての二人の作家の考えがいかに提示されているかを考察した。現在、その成果について論文を執筆中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

コロナ禍において、オンラインによる授業やその他の業務に膨大な時間をとられているため、研究を進める時間が以前のようにとれない状況にある。
研究対象としているイーディス・ウォートンは膨大な著作を残しており、その活動も多岐にわたるため、一次資料の解釈に予想以上の時間を要しているため。
ジョージ・エリオットの比較において有意性を認められる小説と旅行記を中心に研究を進めていく。

Strategy for Future Research Activity

保守的とみなされるエリオットとウォートンが、いかに女性と階級、人種の問題に取り組んでいるかを明らかにする。文学と絵画および他文化への強い関 心、異国への旅という共通の経験を有するエリオットとウォートンの越境のありようと、作家としての、あるいは時代的な特徴と関連性を考察する。
これまでのエリオット研究では、エリオットが先行作家の作品をどのように書き直したかについて論じられることが多かったので、エリオットの提示したテー マや技法が後の作家にどのように受容、継承、変更されたかを明らかにする。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Journal Article (1 results) (of which Open Access: 1 results)

  • [Journal Article] Edith Wharton's Response to George Eliot's Adam Bede: Sympathy and Charity in Summer2021

    • Author(s)
      Miyuki Amano
    • Journal Title

      県立広島大学人間文化学部紀要

      Volume: 16 Pages: 21-31

    • Open Access

URL: 

Published: 2021-12-27  

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