2018 Fiscal Year Research-status Report
Poetry of Lost Loss: a Study of the Modern and Contemporary American Elegiac Poetry
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17K02575
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Research Institution | Kobe College |
Principal Investigator |
古村 敏明 神戸女学院大学, 文学部, 准教授 (90632571)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アメリカ現代詩 / エレジー / 喪失の理論化 / 慰めと共感 / 精神分析アプローチ |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は、(1)著書原稿の修正、(2)派生課題の原稿執筆、(3)アーカイブ調査、(4)著書のプロポーザルの送付、(5)学会においての研究発表、及び(6)そのフィードバックを通しての構想チェックをした。著書原稿修正はほぼ目標どおりに進行し、現在、原稿は学術出版社2社で査読審査中である。昨年度、査読審査を経た派生課題の論文(題名:Theorizing Elegiac Consolation as a Transitional Object: the Arab Dream in William Wordsworth’s The Prelude)は、無事、2019年3月にEuropean Romantic Reviewにて掲載された。この論文は、本課題で使用されている理論の応用からエレジーにおける新しい「慰め」の萌芽について考察している。アーカイブ調査に関しては、2018年夏期休講期間に、Smith College の Sylvia Plath アーカイブ、University of Toronto の Margaret Atwood アーカイブなどを訪れた。2019年度は、Ohio State University の Toyo Suyemoto アーカイブなどの訪問を視野に入れている。著書プロポーザルは各出版社に向けて適宜送付しており、先述のとおり、現在2社で審査中である。学会発表に関しては、2018年11月のPacific Ancient and Modern Language Association で研究発表者及びパネルオーガナイザーを務め、2019年3月のNortheast Modern Language Associationでも関連課題で研究発表をした。これにより、自身の現段階の構想を洗練させるための様々なアイディアを得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
特に支障なく研究は進んでいる。著書原稿は予定どおりに現在審査中なので、あとは良い知らせが来れば原稿の修正、悪い知らせであれば、プロポーザルを他社に送付する流れになる。アーカイブ調査は、研究が進むにつれて目的地に多少変更が出たが、概ね想定どおりに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は、学術出版社での査読審査結果次第で著書原稿が修正になるか、別の出版社への Proposal 提出、と進む。引き続き、フィードバックを受けながら必要性が生じるアーカイブ調査、所属学会における関連研究発表、次の著書に向けての文献分析、などのタスクを行うことになる。春期は引き続き原稿の加筆修正、資料の再確認が予定される。夏期にアーカイブ調査で、前年度に調査できなかった資料の収集、もしくは加筆修正に当たって必要になる資料の収集を行う。秋期あたりには著書原稿の審査が終わることが予想されるため、夏期に収集した資料をもとに原稿の加筆修正をする。冬期は2020年の MLA などで関連研究発表をする。現在、2019年11月にPacific Ancient and Modern Language Associationでの発表がほぼ確定しており、2020年1月にModern Language Associationでも、学会発表をする可能性が高い(セッションへの招待は来ており、あとは、MLA本体の審査結果を待っている段階である)。
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Causes of Carryover |
2017年度に予定されていたアーカイブ調査の一部が、対象大学の図書館の改装などでできなかった。その予算が余り、繰越が2018年度の予算に組み込まれた。2018年度のアーカイブ調査旅費としてその一部は使用されたが、一部は2019年度に繰り越される。
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