2021 Fiscal Year Annual Research Report
The Range of the Concept of "Death of God" in Klossowski
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17K02586
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Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
大森 晋輔 東京藝術大学, 音楽学部, 教授 (50599272)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ピエール・クロソウスキー / 神の死 / ニーチェ / キルケゴール / バタイユ / サド |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度に実施した研究成果を以下に挙げる。 1.口頭発表「クロソウスキーと〈悪循環〉」(ピエール・クロソウスキー歿後二〇年+大森晋輔編『ピエール・クロソウスキーの現在 神学・共同体・イメージ』(水声社)刊行記念シンポジウム「歓待・倒錯・共犯性――ピエール・クロソウスキーの思想をめぐって」、2021年5月8日、オンライン)。2020年11月に刊行した編著の刊行記念シンポジウムにおいて発表を行った。 2.論文「有罪性から共犯性へ――2021年5月のクロソウスキー・シンポジウムを終えて」(『コメット通信 総特集 没後20年 ピエール・クロソウスキーの思想をめぐって』所収、水声社、2021年8月、37-40頁)。上記シンポジウムを受けて、クロソウスキー研究の今後のポイントが奈辺にあるのかを整理した。 3.論文「クロソウスキーと『悪循環』」(『東京藝術大学音楽学部紀要』第47集、2022年3月、1-16頁)。上記口頭発表の内容をもとにした論文を投稿し、掲載された。 4.2022年に法政大学出版局から刊行される予定のジョルジュ・バタイユに関する論文集に、他の研究者の論文に対するクロソウスキー研究者としてのコメント、および選書を寄稿した。 以上の研究成果、特に1と3は、本研究課題である「クロソウスキーにおける「神の死」の射程」に沿った内容のものであり、最終年度を締めくくるにふさわしいものとなった。クロソウスキーによるニーチェ論の集大成である『ニーチェと悪循環』(1969)の主に前半部分の読解を通して、クロソウスキーにおけるニーチェと「神学」とのかかわりを探ったことにより、クロソウスキーにおける「神の死」の重要性がさらに明確になった。
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Research Products
(7 results)