2020 Fiscal Year Annual Research Report
The anthropology of Pascal's "Pensees": the philological approach and the comparison of Pascalian thought with that of Montaigne
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17K02594
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山上 浩嗣 大阪大学, 文学研究科, 教授 (40313176)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | パスカル / モンテーニュ / ポール=ロワイヤル / パンセ / エセー / apparence |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の主たる方向性は、1)パスカル『パンセ』の人間学に関する研究を深め、申請者独自の『パンセ』新訳を完成させること、2)モンテーニュ『エセー』がパスカル『パンセ』に及ぼした影響を明らかにすること、である。2020年度は、1)に関して、『パンセ』翻訳を、全体の約3分の2まで進めた。2)に関しては、論文 La critique de l'apparence chez Pascal (Littera, n° 6, mars 2021)および論文 La critique de l'apparence chez Montaigne : un parallele avec Pascal (『ガリア』60号、2021年3月)を発表した。また、共訳書ジャンニ・パガニーニ『懐疑主義と信仰 ボダンからヒュームまで』 (知泉書館、2020年12月)を刊行した。加えて、Youtube上に「モンテーニュ『エセー』入門」と題する15回分の講義を公開した。以上のほか、共訳論文、オード・フォーヴェル「運命の女、魔性の女、倒錯の女:フランス医学文学史(1810~1960年代)」(『ガリア』60号、2021年3月)、共著教科書『フランス語で読む哲学22選 モンテーニュからデリダまで』(朝日出版社、2021年1月)など、多様な研究成果が得られた。さらに、私が主宰する「フランス近世の〈知脈〉」という研究会の第6回例会(2020年9月)、第7回例会(2021年2月)をオンラインにて開催し、第6回では私自身を含む8名が、第7回では4名が研究発表を行い、多数の参加者を集めた。なお、新型コロナウィルス感染拡大のため、予定していたフランス出張は実施できなかった。その分の予算は故障したパソコンの買い換えと、研究資料の購入に充てた。
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Research Products
(15 results)