2017 Fiscal Year Research-status Report
The Study of Literature and Theory after Disaster
Project/Area Number |
17K02664
|
Research Institution | Tsuda University |
Principal Investigator |
木村 朗子 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (80433879)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 震災後文学 / 文学理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年度はフランス国立東洋言語文化大学に海外研修をし、同大学のアンヌ・バヤール=坂井先生と当研究課題の震災後文学について議論する機会を得て、2018年度の学会の共同開催へと話を進めることができた。 その他、2017年6月1日オックスフォード大学ペンブロークカレッジで開催されたLiterature after 3.11という学会で当該研究についてThe Hauntology of Post-disaster Literatureという題で発表を行った。8月30日~9月2日にリスボン大学で開催されたヨーロッパ日本学会(EAJS)で当該研究についての発表が多くあり、議論をとおして考えを深めることができた。11月9日~12日は国際日本文化研究センターとライプツィヒ大学の共同開催によるJapanese Studies After 3.11という学会に参加し、Precarious Life after Fukushimaという題で発表した。この学会の成果は論集として日本語で出版されることが決定している。 11月15日~29日にフランス、トゥールーズ大学で客員教授として滞在し、当該研究課題、震災後文学について修士課程の学生に授業を行った他、16日にHaunted Anxiety after 3.11 disaster: Reading Shin-Godzillaという講演を行った。 その他、ノルウェー、オスロ大学、ドイツ、トリア大学、オックスフォード大学日産インスティテュート、ロンドン大学などで当該研究課題についての講演を行い、学生たち、研究者との意見交換を行った。 これらの学会活動、講演活動をとおして考えてきたことをまとめ、当該課題の研究成果として、2018年2月に『その後の震災後文学論』(青土社)を出版した。本成果をもとに、今後の学術交流を進めていく予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
海外研修中であったため、多くの学会に参加し、講演を行い研究交流が進んだ。また当該研究の一年目に『その後の震災後文学論』(青土社)が刊行できたことは、2018年度以降の学会の開催などに効果をもたらすものである。
|
Strategy for Future Research Activity |
2018年6月21-22日に、海外研修の受け入れ先、フランス国立東洋言語文化大学にて、受け入れのアンヌ・バヤール=坂井先生と共同で、当該研究課題についての「3.11後文学を今日的に考える」と題する国際学会を行う。学会の成果は日本語に翻訳して論文集として刊行することをめざしたい。
|