2019 Fiscal Year Annual Research Report
The Basic study on Baiwen texts-Collection of Baiwen vocabulary, examples and Establishment of the decoding method of Baiwen-
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17K02665
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
立石 謙次 東海大学, 文化社会学部, 准教授 (50553426)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 中国雲南省 / 白族 / 白文 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度である2019年度については、これまでの調査で得られたデータに基づき、予定通り白文用例集の作成・出版を行った。用例集は、本文を研究代表者が執筆し本文をに基づき、研究協力者である吉田章人氏に索引作成を依頼し、吉田氏との共著として『雲南大理白族の白文用例集ー大本曲『黄氏女対金剛経』を例にー』を出版した(東海大学文化社会学部、2020年3月、全322頁)。収集した単語は1570、そしてこれに関連した用例を紹介し、また原本の画像を紹介した。これをもって白文の全体的状況を把握し得たとは言えないものの、白文の用例集は世界的にも例がないため、本書が今後の白文研究において重要な参考書となることを期待している。なお今年度2020年2月から3月にかけて、中国雲南省において現地調査での語彙の最終確認を予定していたものの、新型コロナウイルスの世界的流行が起こったため渡航を断念した。このため本書所収の白文の単語および用例については、SNSを通じて雲南省の現地協力者に確認を取る必要に迫られたものの、特に大きな障害もなく出版おけるいくつかの問題も解決できた。 そのほかの成果としては、2019年9月28日から29日にかけて大韓民国全州市で開催されたEAAA(East Asian Anthropological Association;東アジア人類学会)に参加し、白文の形成問題について発表を行った(使用言語は英語)。 以上のように本課題で予定していた白文用例集の刊行という目的は達成された。今後はさらに調査範囲を広げて、白語の方言間における表記の差異について調査を行い、白文解読方法の基礎を確立していくことを目指す。
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Research Products
(4 results)