2020 Fiscal Year Research-status Report
A Study of word formation and accent in the Gyeongsangnam-do dialects of Korean
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17K02678
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Research Institution | The University of Shimane |
Principal Investigator |
姜 英淑 島根県立大学, 総合政策学部, 准教授 (80610162)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 混成語形成 / 外来語のアクセント / 密陽方言 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、世界的な感染症の影響により韓国での実地調査を行うことができなかった。そのため、従来収集していた資料の整理及び分析を通して研究を進めた。 慶尚南道の密陽方言の混成語形成におけるアクセント特徴について分析を行い、長さとアクセントが深くかかわっていることが分かった。右側要素の長さを引き継ぐ語例は右側要素のアクセントも引き継いでおり、このパターンの例が数としては最も多かった。また、左側要素のアクセントを引き継ぐものは左側のアクセントを引き継いでおり、語例はそれほど多くない。そして、右側要素と左側要素の長さを足した長さになるものは混成語の長さによって異なる音調型で現れる。この音調型は複合名詞のアクセント規則では説明できず、外来語のアクセントの規則に従っている可能性が考えられる。ただし、外来語のアクセント特徴を明らかにできるほどの資料が集まっておらず現時点ではこの音調型の特徴を明確にすることができない。 密陽方言のこのようなアクセント特徴は釜山方言の混成語形成におけるアクセント特徴(姜英淑:2015)と類似している。密陽方言と釜山方言は共に慶尚南道諸方言に分類されるものの、異なるアクセント体系を有している。しかし、混成語形成のアクセント特徴が類似しており、新語形成におけるアクセント特徴は両方言で同じ規則で決まる可能性が高い。 引き続き、外来語のアクセント規則を解明するための追加調査を続けて行く必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度は、世界的な感染症の影響により韓国での実地調査を行うことができなかった。そのため、昨年度に引き続き予定より研究が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究は、感染症が収まることを期待し、次年度の下半期に現地調査を行い、資料収集を行う予定である。引き続き、外来語のアクセントや新語形成におけるアクセント特徴を中心とした調査・分析を進めていく。
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Causes of Carryover |
本研究は現地の実地調査により成し遂げるものであるが、本年度は世界的な感染症の影響により、韓国へ渡航することができず研究を進めることができなかった。それが理由で次年度使用額が生じている。
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