2022 Fiscal Year Annual Research Report
A Study of word formation and accent in the Gyeongsangnam-do dialects of Korean
Project/Area Number |
17K02678
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Research Institution | The University of Shimane |
Principal Investigator |
姜 英淑 島根県立大学, 国際関係学部, 准教授 (80610162)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 語形成 / 密陽方言のアクセント / 外来語のアクセント / アルファベット頭文字語 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、世界的な感染症の影響がまだ残り、ほぼ対面の調査を行うことができず、主に従来収集した資料の再分析と電話による調査活動を行うようにして研究を進めた。特に、密陽方言の外来語アクセントにおけるアクセントの性質について考察を行い、外来語の場合は2種類のアクセントの中で多くはアクセント核型の特徴を有していることが分かった。慶尚道諸方言は、一つのアクセント体系の中に語声調の性質を持つものとアクセント核の性質を持つものを兼ね備えており、方言によってその数が異なっていることが明らかにされている。その中で密陽方言は音調型の対立がもっとも多いアクセント体系を成しており、外来語を取り入れる際にはどのようなアクセント規則が働いているのか、その規則にはアクセント性質はどのように反映されているのかを中心に考察を行った。その結果、1音節語には基本的には一つのアクセント核型が現れ、2音節語は最終音節が重音節か軽音節かによって大きく分かれ、さらに初頭音節が重音節か軽音節かによってアクセントが異なり、全体では1つの語声調と2つのアクセント核型が現れる(音節量以外に、分節音なども関わってくることは他の慶尚道方言と類似している)。3音節語は最初の音節が重音節か軽音節かで大きく分かれ、さらに最終音節が重音節かどうかで音調型が決まり、全体的には1つの語声調と3つのアクセント核型が現れる。4音節語は、最初の音節が重音節か軽音節かで大きく分かれ、1つの語声調と3つのアクセント核型が現れる。ただし、アクセント核型の中にはたった一例ではあるもののLHLLも現れており、確認が必要である。5音節語は語例は少ないが、1つの語声調と3つのアクセント核型が現れる。 このような特徴より、他の慶尚道諸方言と類似しており、アクセント体系は異なるものの、新語を取り入れる際には同じ規則に基づいていることが分かった。
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