2019 Fiscal Year Research-status Report
Conditionals and topology; the origins of non-monotonicity
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17K02699
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Research Institution | Nagoya Gakuin University |
Principal Investigator |
今仁 生美 名古屋学院大学, 外国語学部, 教授 (20213233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田窪 行則 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 所長 (10154957)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 非単調性推論 / モダリティ / 位相 / 条件文 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、自然言語において非単調性推論がなぜ発生するのか、その理由について考察を進めることを目標としている。特に、発生の理由の一つとして、非単調性推論と数学における位相との関係および非単調性推論とモダリティとの関係に着目する。 研究実績としては、2019年11月に、代表者の本務校である名古屋学院大学にて開催された日本言語学会全国大会のシンポジウムにて、本研究と関連する意味論の問題点と展望、とくに人工知能との関連について発表を行った。2020年1月には、長崎純心大学にて、現在行っている研究の一部、とくに位相に関する内容を招待講演として発表した。また、2020年3月初旬に、研究分担者と共に、海外研究協力者であるコネチカット大学(アメリカ)の教授であるStefan Kaufmann氏およびMagdalena Kaufmann氏の在外研修先であるオーストリアのウィーンに赴き、主に条件文における非単調性推論についての議論、特に、非単調性推論の研究で著名な坂原茂氏の誘導推論に関する理論の反論を展開し、実際に坂原氏の誘導推論についての理論が間違えていることを確認した。 なお、2019年3月に代表者の本務校で極性のワークショップを開催し、代表者は自然言語のモダリティと位相に関する発表を行ったが、この発表の内容は『極性表現の構造・意味・機能』(開拓社)に収録され、2019年に出版された。現在は、この内容を踏まえて、極性表現についての英語で書かれた著書のプロポーザル(共著)を作成しているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
やや遅れているとする理由は、研究成果を英語論文としてまだ発表できていないためである。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度までに研究成果を著書および研究発表にて公表してきたが、この内容は海外に向けても発信する必要がある。2020年度は、英語による論文(著書)を作成する。プロポーザルはすでに作成済みである。
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Causes of Carryover |
英語論文を作成するために、次年度使用ができるように調整を行ったことが主な理由である。なお、今年度は、英文チェックなどに経費を用いる予定である。
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