2020 Fiscal Year Research-status Report
危機言語教育に対する日本語教育の方法の適用(2)―沖縄語基礎語辞典の開発―
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17K02717
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
花薗 悟 東京外国語大学, 大学院国際日本学研究院, 准教授 (40334453)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 沖縄語 / 危機言語 / 第二言語習得 / 外国語教育 / 日本語教育 / 琉球語 |
Outline of Annual Research Achievements |
危機言語とされる「沖縄語」を再活性化・復興するためには辞書・文法書・教科書の3点セットが必要であるが、研究代表者は科学研究費の支援の下教科書の作成をすすめ、2020年3月に端緒として刊行した(花薗悟2020『初級沖縄語』研究社)。本研究は対象とする言語(沖縄現代首里方言)について、教科書に引き続いて学習に役立つ豊富な例文を収録した基礎語彙辞典を作成することを目的としている。 沖縄語については国立国語研究所1963『沖縄語辞典』という浩瀚な辞書が存在するが、現代首里方言話者が用いない語が全体の半数以上存在するものであり、この辞書により文を作っても現代首里方言話者からは「このような語は私は使用しない」などと言われることが多い。また国立国語研究所1963は例文が少なく、初学者が作文をするためにはあまり適切とは言えない。このような現状を鑑み、さらに沖縄語学習において使用可能な教材を作成するという意味で本研究は開始、継続されている。研究開始時から、各種の基礎語彙表などを参考にしつつ、「沖縄語基礎語辞典」に収録する語彙を決定し、インフォーマントからの聞き取り調査、また文献資料などを参照しつつ例文を作成してそれに対するフィードバックをインフォーマントからもらうという作業を続けてきたが、コロナ禍のため、母語話者からの聞き取りを十分に行うことができなかった。そのたため、予定を繰り下げてさらに一年間の期間の延長をすることとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍のため、フィールドワークを十分に行うことができなかった。主たるインフォ―マント(コンサルタント)の健康状態が優れず、またその他のインフォーマントも予定があわなかったためもある。
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Strategy for Future Research Activity |
辞書作成の方針は決定し、また記述の方法論は辞書作成を重ねていく中で改訂されていっているので、引き続き辞書の作成・校訂に取り組み今年度中の完成を目指す。
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Causes of Carryover |
研究経過にも記したようにコロナ禍の中で被調査者(コンサルタント)と会うことが難しく、研究の中断期間が長かったため。今年度はオンラインでのやりとりなどを工夫して研究を完成させる予定である。
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