2018 Fiscal Year Research-status Report
機能的に対応するが意味的には対応しないサイン表現の日独比較
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17K02719
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
西嶋 義憲 金沢大学, 経済学経営学系, 教授 (20242539)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | サイン表現 / 機能的対応 / 意味的不対応 / 日本語 / ドイツ語 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、日本とドイツの対応する公共空間に設置されている看板などに印字されたサイン表現を利用して、日独でほぼ同一の機能を果していると見なされる定型的な言語表現を収集し、その中から意味情報の異なるものを選定し、日独において提供される意味情報がどのように異なるのかを明らかにした上で、その理由を考察しようというものである。 前年度の平成29年度は、申請時の予定を変更し、日独対照の枠組みの設定とドイツにおけるドイツ語資料の収集と分類を実施したので、今年度の平成30年度は、得られたドイツ語資料を基準に、それと機能的に対応するが、意味情報の異なる日本語表現を収集した。調査地は金沢と東京である。 昨年度設定した日独で対応する表現を対照するための枠組みをいくつかの用例とともに論文にまとめ、関連する学会の社会言語科学会の機関誌『社会言語科学』に投稿した。その結果、掲載が決まり、出版された。 機能的には対応するが、意味的には異なる日独の表現のいくつかを試みに比較した結果を2018年7月にシカゴで開催された国際異文化コミュニケーション学会で口頭発表した。また、その内容を論文にして、当該学会の機関誌 Intercultural Communication Studies に投稿した結果、採択され、掲載が決定した。現在、印刷中である。 現在、日独の対応するが、意味情報の異なる表現を分類しながら、分析している段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ドイツ語表現の分析に思いのほか時間がかかり、得られた日本語資料の分析が不十分である。
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Strategy for Future Research Activity |
日本語の分析の継続と、その結果のドイツ語対応表現との比較作業を実施する予定。
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Causes of Carryover |
ドイツでの調査を前年度に実施し、本年、その成果の一部を海外で発表する予定だったが、適当な学会が見つからず、次年度に発表することにしたため。
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Research Products
(6 results)