2021 Fiscal Year Annual Research Report
Structural study on dynamism of development and transformation of immigration languages
Project/Area Number |
17K02720
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
張 盛開 静岡大学, 人文社会科学部, 教授 (00631821)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 助詞 / アスペクト / 客家語 / 平江方言 / 童謡 / 言語接触 |
Outline of Annual Research Achievements |
R3年度は引き続き多機能アスペクト助詞「li」(塘坊客家語)と「ta」(平江方言)の研究を行った。塘坊客家語の「li」を再検討や検証していく中、「ta」と「li」が共存している用例を発見したことがきっかけで、塘坊客家語でも「ta」が使われていることに気づいた。塘坊客家語の口語コーパスから「ta」の用例を集めてみたところ、約100例見つかった。これらの用例を分析した結果、塘坊客家語における「ta」の用法は「li」と似たようなものであることが判明した。最後に、3者(「ta」(平江方言)と「ta」(塘坊客家語))、「li」(塘坊客家語))の比較対照及び関係の究明を行った。三者の主な用法は、アスペクトや不合理状態(形容詞の後)、目的地(場所詞の後)などに使用されることで共通している。一方で、「li」(塘坊客家語)は量の限定(量詞の後)と「可能」に使用されるが、「ta」(平江方言)は「命令」に用いられるところで相違を見せている。「ta」(平江方言)はアスペクト(始動、持続、完了、結果、已然)、モダリティ(評価、命令)と所在を、「li」(塘坊客家語)はアスペクト(持続、完了、結果、已然)、びモダリティ(評価)、可能補語と所在を、「ta」(塘坊客家語)はアスペクト(持続、完了、結果、已然)、モダリティ(評価)、所在に用いられる。塘坊客家語においては「ta」と「li」が共存しており、その機能もほぼ重ねる。その「ta」の用法も平江方言の「ta」と同じようなものであるため、塘坊客家語の「ta」は平江方言の「ta」を受け入れた結果であると言える。これらの内容を論文にまとめ、論文集に掲載した。 R2年度に投稿した「童謡の言語と地域的特徴」という論文もその後校正などをへて、2021年11月に出版された。
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Research Products
(3 results)