2018 Fiscal Year Research-status Report
同時通訳の訳出方略の分析のための柔軟な対訳対応付け手法の開発
Project/Area Number |
17K02765
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Research Institution | Tsu City College |
Principal Investigator |
笠 浩一朗 三重短期大学, その他部局等, 准教授 (40397451)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 自然言語処理 / 通訳研究 / 機械翻訳 |
Outline of Annual Research Achievements |
2年目の研究目標としては、同時通訳データへの自動的な対訳対応付け手法を開発し、1年目で作成したデータを学習データとして活用し、評価することとしていた。しかし、研究者の家庭の事情、及び、健康上の理由により、予定より少し遅れており、同時通訳データへの自動的な対訳対応付け手法を開発には取り組んでいるが、手法を評価するところまでは至っていない。 その代わりに、本研究で用いる英日同時通訳データ(講演データ)の単語対応情報を用いることにより、2018年5月に国際会議(LREC2018:Proceedings of the Eleventh International Conference on Language Resources and Evaluation 2018)での発表を行なったり、通訳翻訳学会の学会誌「通訳翻訳研究」に研究ノート(査読付き)が採録されるなどの研究実績を残すことができた。 3年目の研究においては、2年目でできなかった同時通訳データへの自動的な対訳対応付け手法の評価を行うとともに、3年目の研究目標であるも合わせて実施していく予定である。具体的には、開発した手法をもとに、残りのデータに対訳対応付けを付与し、人手修正する。自動付与の学習データに使えるデータが増えることで、手法の改良も実施する予定である。さらに、データ作成と並行して、同時通訳の訳出方略の知見獲得に向けた研究を進めていく予定である。特に知見獲得の研究については、名古屋大学の博士の学生と共同で研究を進めており、毎週テレビ会議システムを活用してミーティングを実施している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2018年9月に半月ほど病気で自宅療養しており、講義期間外の研究活動に精力的に取り組める時期に研究活動を実施することができなかった。その後も2~3か月ほど体調が悪い時期があり、教育活動(講義、ゼミ生の指導等)を実施することが精一杯で、十分な研究活動を行うことができなかった。また、体調が悪い時期(10月)に子供が生まれており、お互いの両親が介護や仕事で育児に参加できないこともあり、ほとんど夫婦のみで育児することになり、仕事を長期間休むことはなかったものの、研究を予定どおり進めることはできなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
現在は、体調の方も安定しており、育児についても昨年ほどは時間を取られることはないため、研究の遅れを取り戻すべく、努力するつもりである。 具体的には、2年目に実施予定だった同時通訳データへの自動的な対訳対応付け手法を開発を遅くとも夏頃までに実施する予定である。 また、3年目に実施する予定であるデータ作成、関連研究の研究推進についても進めていく予定である。現在は、名古屋大学の博士の学生とも共同で研究しており、研究成果を上げるべく毎週テレビ会議システムを活用してミーティングを実施している。
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Causes of Carryover |
今年度は、研究者の体調不良、及び、研究者の子供の出生による育児の影響もあり、研究が予定よりも遅れており、その関係で予定していた旅費等の支出が予定よりも少なかった。 また、採録された論文を発表した国際会議が、例年は欧州で開催されていたが、2018年は国内で開催されてことも使用額が少なくなった大きな要因となった。
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