2018 Fiscal Year Research-status Report
東アジア言語の相互類似性と差異性に見られる日本語破裂音の知覚と生成のメカニズム
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17K02773
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
福岡 昌子 三重大学, 地域人材教育開発機構, 教授 (70346005)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野呂 雄一 三重大学, 教養教育院, 教授 (50189453)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 日本語教育 / 音声 / 第2言語習得 / 破裂音 / 北京方言 / 上海方言 / ソウル方言 / EGG |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、「東アジア言語の破裂音の相互類似性と差異性」 を調べ、日本語破裂音の習得における知覚と生成のメカニズムの違いを明らかにすることである。 昨年度は、 ①先行研究の整理、調査資料の作成、刺激音声の妥当性の検討、調査、分析を行った。②本来ファイバースコープ研究であったが、ファイバースコープでは本研究の分析が難しいことが判明し、EGG(Elegtroglottography)という装置で、調査分析した方がよいことがわかった。そのため、ファイバースコープでの実験を取りやめ、EGGで研究を行うことにした。 ③EGG研究のための調査項目のリストアップ、 被験者依頼、調査機関の決定、実験調査、データ収集を行った。 今年度は、①昨年度に引き続き、被験者依頼、調査機関での実験調査、データ収集を行い、予定していた全員の研究データを収集できた。②データから仮説に基づき、分析を行っていったが、データの結果が予測と異なっていたことから、再度EGGの分析方法を見直すことにした。そこで、本学の物理の教員に研究分担者になっていただき、文献から分析方法を検討した。しかし、本学業務の関係で研究分担者による協力が難しく、来年度から研究分担者から外れることになった。③分析方法について、学外の研究者に相談した結果、新たな分析方法がわかり、分析を再開した。④新たな分析方法のためには収集したデータの音声を編集することが必要であった。そのため、分析用データ音声の編集作業を行い、ようやく分析を開始することができた。⑤科研研究の研究発表として2018年9月にポスター発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
理由:ファイバースコープでの実験を取りやめ、EGGで研究を行うことにしたが、分析結果が仮説と異なっていたことから、再度分析方法を確定するまでに時間がかかってしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
①EGGによる先行研究の整理、②北京語・上海語・韓国語・日本語破裂音の研究報告の整理、③データの分析・整理 考察、④データの分析結果から4言語破裂音の特徴についての考察 ⑤追加研究として、本研究で得た研結果の実証研究として、北京、上海、ソウル、延辺地区で、知覚調査を実施する。⑤研究結果の発表と論文化を行う。
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Causes of Carryover |
研究分担者の変更等があり次年度使用額に変更が生じた。追加調査を行い研究結果を実証していく。
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Research Products
(3 results)