2021 Fiscal Year Annual Research Report
A Diachronic Study of Nonfinite Clauses and Negation in English
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17K02808
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田中 智之 名古屋大学, 人文学研究科, 教授 (20241739)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 動名詞構文 / 否定辞 / 構成素否定 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、英語の動名詞構文における否定辞の分布の歴史的発達について、電子コーパスを用いて調査を行い、動名詞構文の構造に関連付けて説明することを試みた。まず、否定辞を伴う動名詞構文は初期近代英語に見られるようになったが、分詞構文とは対照的に、1例以外はすべて動名詞が否定辞に後続する語順(not-V語順)であった。そして、動名詞が否定辞に先行する語順(V-not語順)を示すその1例は連結詞を伴うため、notは後続する述語に付加されている構成素否定であると考えられる。したがって、動名詞構文では英語史を通じて動詞移動が不可能であると結論付けた。 動名詞はもともと名詞的範疇であったが、1300年頃にofを介することなく目的語を取るようになったという事実は、動名詞構文が14世紀にvを含む構造を持つようになったことを示している。そして、Visser (1966)における虚辞thereを伴う動名詞構文の初出例は17世紀中頃であるため、動名詞構文はこの時期にTP構造を持つようになったと考えられる。一方、分詞構文とは異なり、項前置やwh移動、および語彙的主語に動名詞が先行する語順など、CP領域の存在を示す証拠は動名詞構文には見られない。 14世紀から17世紀中頃までの動名詞構文はvPまでしか持たなかったので、そこに生じる否定辞はv'またはvPに付加される構成素否定であり、not-V語順のみが可能であった。動名詞構文は17世紀中頃にTP構造を持つようになったが、Tへの動詞移動はCの[uV]により駆動されるため、CP領域を持たない動名詞構文ではV-not語順は派生されず、英語史を通じてnot-V語順のみが可能であることが説明される。
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Research Products
(4 results)