2018 Fiscal Year Research-status Report
Verification of Distributed Morphology: With Special Reference to Japanese Onomatopoetic Predicates and English Conversion
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17K02816
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
漆原 朗子 北九州市立大学, 基盤教育センター, 教授 (00264987)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 形態論 / 分散形態論 / オノマトペ / 転換 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年度に引き続き、先行研究の批判的検証や学会参加を通して課題に取り組んだ。特に、連携研究者の岸本 秀樹神戸大学大学院文学研究科教授、渡辺 明東京大学大学院文学研究科教授と、形態論と統語論・意味論のかかわりについて意見交換を行った。 その内容をもとに日本英語学会第36回大会(2018年11月24日(土)・25日(日)於横浜国立大学)のワークショップに応募、採択された。 2018年11月24日(土)にワークショップ「形態論から見た統語論・意味論:軽動詞構文、程度表現、オノマトペ」を開催した。それぞれの発表論文は「軽動詞構文に現れる項の認可について」(岸本)「名詞の最上級」(渡辺)「オノマトペの述語化」(漆原)であり、漆原論文は2017年度末に西南学院大学言語学研究会にて行った口頭発表での質疑応答をふまえて内容を発展させたものであった。 なお、それらの論文は、従前ひつじ書房より刊行されていた『レキシコン・フォーラム』の後継事業として岸本 秀樹氏が編者を務める『レキシコン研究の現代的課題(仮)』(2020年度末刊行予定)への寄稿を依頼されている。 また、上述のワークショップを開催した日本英語学会第36回大会(2018年11月24日(土)・25日(日)於横浜国立大学)では、分散形態論に関するシンポジウム「言語理論における形態論の「分散」をめぐる諸問題」(司会:大関 洋平早稲田大学創造理工学部講師)も開催された。上述ワークショップと大変関連が深く、双方の参加者でお互いの発表を聴き、意見交換などを行った。とりわけ、「複合語を伴うwh疑問文と短縮応答について」(成田 広樹東海大学文学部講師・木村 博子目白大学外国語学部講師)はデータ、分析ともに大変興味深く、シンポジウムで質問・コメントを行うとともに、電子メールなどでさらなるデータを送付、意見交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
日本英語学会第36回大会(2018年11月24日(土)・25日(日)於横浜国立大学)にて、連携研究者である岸本 秀樹神戸大学大学院教授および渡辺 明東京大学大学院教授と共にワークショップ「形態論から見た統語論・意味論:軽動詞構文、程度表現、オノマトペ」を開催した。 それぞれの発表論文は「軽動詞構文に現れる項の認可について」(岸本)「名詞の最上級」(渡辺)「オノマトペの述語化」(漆原)であり、発表時には論文間の連関についても論じた。 正式な大会プログラムの前の11月24日(土)9:30からの開始であるにもかかわらず、80名以上の参加があり、質疑応答ではた大変活発な議論が展開され、また有意義なコメントを得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
上述のワークショップを開催した日本英語学会第36回大会(2018年11月24日(土)・25日(日)於横浜国立大学)では、分散形態論に関するシンポジウム「言語理論における形態論の「分散」をめぐる諸問題」(司会:大関 洋平早稲田大学創造理工学部講師)も開催された。上述ワークショップと大変関連が深く、双方の参加者でお互いの発表を聴き、意見交換などを行った。とりわけ、「複合語を伴うwh疑問文と短縮応答について」(成田 広樹東海大学文学部講師・木村 博子目白大学外国語学部講師)はデータ、分析ともに大変興味深かった。 そこで、上述のワークショップの成果もふまえ、日本英語学会第37回大会(2019年11月9日(土)・10日(日)於関西学院大学)にてシンポジウム「統語-音韻インターフェイスに必要な情報の表示をめぐって」を開催することを大会運営委員会に提案、了承された。 研究代表者である漆原が導入として「語形成と形態・音韻部門にかかわる諸問題」を提示後、上述の発表を行った成田氏・木村氏による「日本語における複合語内部のwh-疑問文への短縮応答」、連携研究者である渡辺 明氏による「述語句(PredP)の形態的実現」を発表、その後、やはり連携研究者である多田 浩章福岡大学人文学部准教授によるディスカッションと講師間、および参加者との質疑応答を行う。
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Causes of Carryover |
2019年3月9日(土)~11日(月)に国立国語研究所主催「「通時コーパス」シンポジウム2019」・「「日本の消滅危機言語・方言の記述とドキュメンテーションの作成」研究発表会」・EIL2019 & LCI-7 Joint International Symposium: Embodied Interaction and Linguistics 2019 Language, Cognition, and Interaction 7 の出席、および2019年3月28日(木)~30日(土)に出席するため、次年度(2019年度)交付金の前倒し支払い請求を行ったが、旅費が予想を下回ったため。 次年度使用額4,707円は2019年度に刊行される課題関連図書の購入に充てる計画である。
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Research Products
(9 results)