2017 Fiscal Year Research-status Report
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17K02830
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Research Institution | Kansai Gaidai University |
Principal Investigator |
澤田 治美 関西外国語大学, 外国語学部, 教授 (20020117)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | モダリティ / 疑似法助動詞 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度の計画は、以下の①-③のようなものであった。① データ・言語事実を収集し、先行研究を調査する。疑似法助動詞のデータ、とりわけ、have to, be able to, be going toを中心として、それらの様々なバリエーション(法助動詞との共起形、単純な進行形、単純な完了形、完了進行形など)のデータを数多く収集すると同時に、先行研究を網羅的に調査し、問題点を明らかにする。②先行研究を網羅的に調査し、批判的に検討する。③研究成果を発表する。
これら①~③の計画に関して、以下のような成果をあげることができた。 (1)「国際モダリティワークショップ」を開催した。○2017年8月22日(於 関西外国語大学)「行為の非実現性・困難性と“as … as”構文の解釈」(『国際モダリティワークショップ――モダリティに関する意味論的・語用論的研究――』発表論文集 12, 1-37.○2018年3月14-15日(於 関西外国語大学)「“x as … as y”構文の解釈をめぐって」(『国際モダリティワークショップ――モダリティに関する意味論的・語用論的研究――』発表論文集 13, 1-27. (2)疑似法助動詞のデータ、とりわけ、have toを中心として、それらの様々なバリエーション(法助動詞との共起形、単純な進行形、単純な完了形、完了進行形など)のデータを数多く収集すると同時に、先行研究を網羅的に調査し、問題点を明らかにして、以下の書物の中に収録した。○『意味解釈の中のモダリティ』(上/下)(2018年3月20日刊、開拓社)第7章「モダリティの透明化――束縛的have toを中心として――」。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究に関して、「おおむね順調である」と判断する理由は以下の通りである。 ①研究成果を、2回にわたり、国際モダリティワークショップで発表し、その内容を『国際モダリティワークショップ――モダリティに関する意味論的・語用論的研究――』発表論文集 に掲載することができた。 ②研究成果を、『意味解釈の中のモダリティ』(上/下)(2018年3月20日刊、 開拓社)第7章「モダリティの透明化――束縛的have toを中心として――」の中に収録することができた。 可能であれば、スエーデンから著名な研究者を招聘したかったが、先方の都合でそれができなかったことが残念である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度においては、本研究で提唱した仮説「テンス、アスペクト、モダリティ、否定の転移効果」:主文動詞のテンス、アスペクト、モダリティ、否定が後続する補文動詞に転移する」を、have toだけでなく、be able toにも適用し、データによって検証する予定である。例えば、(1) This is the only information that we have been able to get.(我々がこれまでに入手できた情報はこれだけだ)のbe able toを飛び越えて、後ろのgetに転移し、結果的に(1) This is the only information that we have got.を含意することになると予測される。 さらに、研究成果を、2回にわたり、国際モダリティワークショップで発表し、その内容を『国際モダリティワークショップ――モダリティに関する意味論的・語用論的研究――』発表論文集に掲載する予定である。
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Causes of Carryover |
次年度は、2年目にあたり、研究遂行のための図書購入、データ収集、研究発表を行うとともに、海外から著名な研究者を招聘し、2回の国際モダリティワークショップを開催する予定である。
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Research Products
(2 results)