2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K02831
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Research Institution | Kansai Gaidai University |
Principal Investigator |
菊池 繁夫 関西外国語大学, 国際文化研究所, 研究員 (70204831)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | discourse theme / discourse rheme / thought presentation / stream of consciousness |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度は散文を研究の中心としたが、本年度も引き続き散文、特に今まで分析を行ったJames JoyceのUlyssesの話法の分析に新しく光を当てる形で談話分析を行った。散文なのでtextの長さが長く、clauseレベルでの主題化が相似的に反映される言語単位のレベルが上位に集中し、上位のepisodeのレベルが大きな役割を担う。その枠組みの中で、discourse theme及びdiscourse rhemeに相当する範囲の中でJames Joyce独特の話法が用いられる。その独特の話法の使用が初期作品から後期のUlyssesまで、どのように発展したかを研究した。話法はパンクチュエーションの発達と関係があるので、James JoyceのテクストはThe Internet Archive(https://archive.org/about/)上の初版を用いた。成果は"James Joyce and a freer flow of consciousness"という論文の形でOhno, Hideshi, Kazuho Mizuno and Osamu Imahayashi (eds)(2018) The Pleasure of English Language and Literature, pp.139-149. Hiroshima: Keisuisha.に掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初は散文に続いて、韻文の談話分析を考えていたが、続けて異なる散文への主題化理論の応用をするという形で、若干の方向の修正を行ったが、全体としてはほぼ順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年、今まで分析をしたことの或るKazuo Ishiguroがノーベル文学賞を受賞したことから、その受賞対象作品Never Let Me Goの見直しを行っていたところ、過去の分析例の修正すべき点が発見されたので、それを直した形で分析しなおそうとしている。
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Causes of Carryover |
次年度に海外研究発表を考えており、そこに使用額を集中しようとしたため。
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Remarks |
本科研費研究を含む過去の著作物が掲載されている
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Research Products
(2 results)