2022 Fiscal Year Annual Research Report
Japanese Language Literacy Problems in Diversifying Foreigner-Concentrated Areas: From Literacy Practical Context to Support Policies.
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17K02841
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
高 民定 千葉大学, 大学院国際学術研究院, 准教授 (30400807)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村岡 英裕 千葉大学, 大学院国際学術研究院, 教授 (30271034)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 外国人住民 / 日本語リテラシー / 外国人集住地域 / 公営団地 / 言語環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度では、首都圏の外国人集住団地(e.g.公営住宅、UR団地)とその周辺に集住する外国人住民を対象に、アンケート調査を行い、生活での主な使用言語や日本語の習得状況をはじめ、団地での言語環境(多言語環境)、地域での社会参加をする上で困っていること、日本語の読み書きの実践状況などについて調べた。外国人住民36名の回答を分析した結果、日本語能力をまったく持たないと報告しながら日本語のリテラシーを実践する外国人住民から、日本語リテラシーの自己評価が高いにもかかわらず社会参加には消極的な外国人住民まで、言語問題はさまざまなレベル、さまざまな領域に存在していることが明らかになった。 またアンケートの回答者を対象に日本での言語環境や言語使用をはじめ、社会参加のためのリテラシー実践についてインタビュー調査も行った。具体的には、中国帰国者をはじめ、ベトナムやスリランカからの移住者で、言語環境や日本語能力、来日時期、来日目的が異なる7人の外国人住民を対象に言語バイオグラフィー調査を行った。その結果、アンケートの分析結果と同様に外国人住民の日本語リテラシーの実践や問題はさまざまなレベルで確認でき、その際、彼れらのもつ多様な言語レパートリーが日本での社会参加やリテラシー実践のための調整や言語管理のリソースになっていることが明らかになった。本研究は、外国人集住地域における言語環境とリテラシー問題について、実践的リテラシーの視点に基づき、生活と社会参加の実践的な文脈から明らかにすることを課題としており、外国人住民の言語問題の多様性を日本語リテラシーの実践と言語管理の実態を通して明らかにすることができた。
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Research Products
(5 results)