2018 Fiscal Year Research-status Report
日本語学習者のためのプレゼンテーション支援e-ラーニング教材の開発と実践研究
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17K02856
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
坂井 美恵子 大分大学, 国際教育研究推進機構, 教授 (60288868)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金森 由美 大分大学, 国際教育研究推進機構, 講師 (80264323)
中溝 朋子 山口大学, 大学教育機構, 教授 (70305217)
大岩 幸太郎 大分大学, 教育学部, 名誉教授 (90223726)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | プレゼンテーション / スピーチ / 言い換え表現 / 和語と漢語 / e-learningシステム |
Outline of Annual Research Achievements |
中級レベルの日本語学習者のスピーチやプレゼンテーション(以下プレゼン)を分析したところ、聞き手に配慮した語の選択ができていないことから、多様な国籍のクラスメートが理解できるわかりやすい語彙や表現を使用することを提案し、適切な語の選択と言い換えを学ぶことができるe-learningシステムを開発している。今年度は昨年度作成したデータベースをさらに充実させるために、引き続きクラス内でのプレゼンの発話データの文字起こしを行い、プレゼンコーパスを充実させた。また、語彙の不適切な使用例を収集し、データベースに追加した。 収集したデータベースから不適切な例を分析したところ、コロケーションの誤用が最も多く、続いて自動詞と他動詞の誤用も多く見られた。それ以外に多かったものは、漢語の多用、書き言葉の使用、スル動詞の誤用などであった。この結果について、The 2018 International Conference on Japanese Language Educationで発表を行った。 e-learningシステムの出題はトピック別にすることにし、それぞれのトピックと当てはまる語を選ぶために、山内博之編『実践日本語教育スタンダード』(2013)から、話題とその話題で使われる語彙を3つのレベル別に抜き出した。そのリストを参考にして、漢語から和語への言い換え表現を収集し、データベースに追加した。 システムの基本的設計として、漢語と和語の言い換えを入力する練習問題を出題することにし、例文と練習問題の作成に取り掛かった。また、学習履歴取得画面と学習履歴表示画面などの作成も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
まだ十分な量の言い換え表現がデータベースに蓄積されていないため、さらに多くのコーパスを集め、言い換えリストを収集する必要がある。そのリストをもとに、練習問題の追加も行いたい。また、プレゼンの構成も学べるような教材を作成することにしていたが、見積もりを取ったところ予算が不足することが分かった。予算内に収めるためには、予定していた機能を削る必要があることが分かり、システムの設計を再構築することにしたため、当初の計画より遅れることになった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、作成した言い換えリストを元に引き続き練習問題を作成する。それらの練習問題と学習履歴の取得を行えるシステムの基本設計を元に、業者に発注を行い、システムを完成させる。そして、学習者を対象に試行を行い、フィードバックを得、システムの検証を行う。その上で問題点を洗い出し、教材の改良に反映させる。また、各問題の修正も行う。
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Causes of Carryover |
当初、システム設計とサーバー購入を本年度に行う予定していたが、システム設計の見積額が予算内に収まらず、基本設計に変更が生じたことから、本年度使用できなかった。システム設計とサーバー購入は次年度の予算と合わせて、次年度に行う予定である。
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Research Products
(1 results)