2020 Fiscal Year Research-status Report
日本語学習者のためのプレゼンテーション支援e-ラーニング教材の開発と実践研究
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17K02856
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
坂井 美恵子 大分大学, 国際教育研究推進機構, 教授 (60288868)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金森 由美 大分大学, 国際教育研究推進機構, 講師 (80264323) [Withdrawn]
中溝 朋子 山口大学, 大学教育機構, 教授 (70305217) [Withdrawn]
大岩 幸太郎 大分大学, 教育学部, 名誉教授 (90223726)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | e-learningシステム / システムの改修 / 不具合の修正 / デモンストレーション / 和語と漢語 / 言い換え問題 / プレゼンテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに開発したプレゼンテーションやスピーチにふさわしい語を学ぶe-learningシステムには、名詞、動詞、接続詞、連体詞、その他について、話し言葉と書き言葉の言い換えができる練習問題のほか、自動詞と他動詞の言い換え問題や、名詞と動詞のコロケーションを学べる練習問題が搭載されている。これらは入力式の解答方法であるが、解答方法の種類を増やすために選択式を追加することにし、問題と選択肢の作成を行った。 さらに、学習者による試行と検証を行い、問題の修正を行った。また、システムの検証も行い、学習者サイト及び管理者サイトにおいて以下の点について修正を行った。学習者サイトにおいては、トップ画面の修正、練習画面に解答方法を表示、30分で自動ログアウト、達成率の表示不具合の修正、ブラウザーのリロードでヒントが得られないよう改修、トピック選択時の表示メッセージの変更、正答率の空欄表示を改修、達成率100%時の表示ボタンの変更などを行った。 管理者サイトにおいては、トップ画面のレイアウト修正、出題統計の一括ダウンロードを可能とする、ユーザー管理一覧表のレイアウト調整、学習履歴閲覧のレイアウト修正、アクセス時間表示の修正、一覧表ダウンロード時の不具合改修、出題統計閲覧画面に正答数、誤答数、正解、不正解の情報を追加、パスワード文字列の条件の変更、パスワード文字列の入力制限、パスワードを忘れた場合に対応するため、ログイン画面に「ユーザーパスワード」再生機能を追加などを行った。 これらの改良を反映したシステムを日本語教育学会支部集会において日本語教育関係者にデモンストレーションを行い、研究成果を発表すると同時に意見交換によりフィードバックを得た。 今年度はコロナ禍の影響で留学生の数が少なく、十分な試行の結果が得られなかったことから、研究を一年間延長し、さらに多くの学習データを集めることにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね順調に進んでいると判断した理由を以下に述べる。 今年度はシステムの検証を行い、問題点を洗い出し教材の改良を行うことができた。また、大人数ではないが本教材が対象とする中級レベルの学習者にも教材の試行をしてもらい、問題の修正や追加するべき機能について参考となる意見を得ることができた。また、入力式の解答方法に加え、選択式による解答方法を新たに搭載することにし、新規機能の追加方法について、システム開発業者と相談を開始した。そして、選択式で出題する問題と選択肢の作成を行うことができたことも、研究を進めることに大きく寄与している。 これらの成果を日本語教育学会2020年度第7回支部集会の「交流ひろば」において、日本語教育関係者を対象にデモンストレーション行い、研究成果を発表した。そこで日本語教育に携わる先生方との意見交換により有益なフィードバックを得ることができた。ただ、今年度は新型コロナ感染症の影響で留学生が減少し、十分な人数の留学生に教材を試用してもらうことが困難であったため、研究を一年間延長し、さらに多くの学習データを集めることにした。
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Strategy for Future Research Activity |
まず、選択式の解答方法を新しくシステムに搭載する予定で、既にシステムを開発してもらっている業者に依頼済みである。その上で中級レベルのスピーキングのクラスを受講する留学生に本システムを使ってもらい、多くの学習データを取得する予定である。学習者の学習履歴や正答率を取得し、学習傾向の分析を行う。そして、本システムの学習効果についてデータを分析し、考察する予定である。これらの研究成果を学会で発表し、論文にまとめる。また、学習者からのフィードバックをもとに改良したシステムは、広く日本語学習者に公開するつもりである。
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Causes of Carryover |
今年度は新型コロナの感染拡大の影響で留学生の数が少なく、十分なフィードバックを得ることが困難であったため、システムに追加する新規機能について決定が遅れた。また、研究発表を行うために学会出張をする予定であったが、新型コロナ感染拡大のため学会がオンライン開催となったため、出張する必要がなくなった。次年度に選択式の解答ができる機能を新しくシステムに搭載する予定である。
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Research Products
(3 results)