2018 Fiscal Year Research-status Report
話題別多読を用いた付随的語彙学習の体系化に関する研究
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17K02860
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| Research Institution | Fukuoka Women's University |
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Principal Investigator |
橋本 直幸 福岡女子大学, 国際文理学部, 准教授 (30438113)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 話題シラバス / 語彙習得 / 読解教育 / 日本語教科書コーパス |
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| Outline of Annual Research Achievements |
2018年度の主な成果として三つ挙げることができる。
【１．「話題別多読」の提案と実践】代表者が提案する「話題別多読」を広めるため、国際学会で発表したほか、論文集への掲載を行った。また年度後半では、実際に日本語学習者を対象として話題別多読の実践を行った。実践では、毎週トピックを決め、中上級教科書から５～10程度の同一の読み物を読ませることで語彙学習を促す活動を行った。この実践報告については、31年度に行う予定である。
【２．報告書『話題別読解のための日本語教科書読み物リスト』の作成】これまでにデータベース化していた日本語読解教材データベースを報告書として印刷し、関係者に配布した。リストは、代表者が提案する「話題別多読」を実践してもらうものとして、『実践日本語教育スタンダード』（山内博之編、2013年、ひつじ書房）で使用された100の話題リストを一部修正した話題タグをそれぞれの読み物に付している。そのほか、教材の掲載ページなども記している。
【３．日本語読解教材コーパスの作成】約180冊読み物数3000の「日本語読解教材コーパス」を作成した。まず日本語の読解教材（総合教科書の読解タスク、読解教科書（多読教材を含む））をスキャンし、OCRで認識し、その後、目視で修正を行うという手順で行った。１テキストごとにテキストファイルとして保存している。今後はこのコーパスを用いた分析を行うとともに、希望者にも活用してもらう予定である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画していた日本語読解教材リストを作成し配布することができた点、および日本語読解教材コーパスを完成させることができた点から、順調に進展していると判断する。話題別多読の実践については、１回目の実践は行ったが、話題別多読の本来の意義である「学習者自身の興味・関心に合わせる」ことができなかった（教材の準備不足のため）ことや、実践の効果測定が行えなかった。
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| Strategy for Future Research Activity |
2019年度は主に三つのことを行う。
【１．日本語読解教材コーパスの分析】2018年度に完成させた「日本語読解教材コーパス」の分析を行う。具体的には話題ごとの語彙リストの頻度の統計や、特徴語の抽出などを行う予定である。また、それに基づき、話題別語彙に基づく話題ネットワークについても構築する予定である。成果は、日本語教育学会（秋季大会）、日本語教育方法研究会などで発表し、論文として執筆する。
【２．『話題別読解のための日本語教科書読み物リスト』のweb公開】2018年度に完成させた「話題別読解のための日本語教科書読み物リスト」をweb上で公開する。話題、レベルなどでタイトルを検索できるようにし、話題別多読をより効果的に行えるようにする。なお、テキスト本文は公開しない。
【３．話題別多読の実践】2018年度に第1回目の実践を行った学習者を対象とした「話題別多読」をさらに改訂しながら行う。2019年度は「話題別多読」の本来の趣旨に添い、学習者自身が興味をもった話題で多読を実践できるよう授業を設計する。また、語彙習得の効果を実証するため、事前・事後テストなども実施する。随時、研究会、学会等で実践報告を行う。
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| Causes of Carryover |
日本語読解教材コーパス作成のアルバイトにかかる費用が、当初予定していたよりもかからなかったため。これはコーパスの完成を間に合わせるために、研究代表者自身がコーパス作成の作業に関わったことによる。
次年度はコーパスのさらなる整備、修正、またデータベースのweb公開などの人件費として使用する予定である。
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Research Products
(4 results)
